青森県　名久井農業高校　達者村研究チームのみなさんの善きことニュース

今年で創立６５年を迎える青森県立名久井農業高校（三戸郡南部町）。緑育心（心は緑を育てる・緑は心を育てる）を活動のモットーとし、「郷土愛を育み、自然の恵みに感謝できる心豊かな人間の育成」を教育目標のひとつとする同校では、農業支援活動や地域分会活動など、地域に貢献する奉仕活動に多くの生徒が取り組んでいる。課題研究の授業で活動する“達者村研究チーム”も、地元南部町が町一丸となって実施しているグリーンツーリズム「達者村」の魅力を紹介する諸活動に取り組んでいる。そして今年２月には、同チームの多彩な活動が評価され、「地域の魅力発信アイデアコンテスト（主催：東北経済産業局）」で「ふるさとアピール賞」を受賞した。

このコンテストは、子ども達の住む地域の価値ある特産品・伝統・自然・地元商店街などを活用した商品やビジネスプランの開発を通じて、子どもが将来社会に大きく羽ばたいていくために必要な能力を身につけ、地域の魅力を発見することを目的としている。

達者村研究チームのメンバー３人は、いずれも生活科学科の２年生で、今回受賞したテーマは「メディアリテラシーを活用した達者村づくり活動への参画」。達者村の活動推進組織とのタイアップのもと、達者村の活動や魅力をビデオ作品としてまとめ、テレビやＰＲ活動・授業の教材として活用することで、地域の魅力を理解し、自主的に活動していける姿勢を育み、地域活性化につなげていくことを目的としている。

３人はこれまで、達者村事業に協力している旅行会社社長へのビデオレターの他、「ふるさと自慢わがまちＣＭ大賞（主催：青森朝日放送）」のＣＭ作品「達者村で待ってます」や、テレビ番組「てしゃばのかじやさん〜達者村の剪定鋏鍛冶職人〜」（青森放送「人財あおもり丸」で放送）、農業科目グリーンライフの「農業・農村の機能の発見と活用」で使用する教材用デモビデオを制作。そして今年１月からは、この教材用ビデオの完成および達者村紹介ビデオの制作を、約１年かけて取り組んでいくことにしている。

今回の受賞は、これらの活動が地域資源をよく活用し、地域の魅力のＰＲに多大な貢献をしていると高い評価を受けた結果だ。２月１８日、仙台市で開かれた表彰式に出席したメンバーは「すごくうれしい。２００６年から達者村ＰＲ活動に取り組んできた先輩たちの支援や、町や町民の協力があっての受賞。みんなで分かち合いたい」と喜び、「達者村のことはよく知らなかったので、取材を通していろんなことが分かってきた。活動して楽しい」と笑顔で話す。そして「達者村の美しい風景“達者村百景”をすべて撮影してみたい」「修学旅行生の農作業体験を引き続き取材したい」「手踊りや法光寺など町の歴史を紹介したい」と、今後１年間の活動に向けて、強い意欲を見せていた。