
世のため、人のために立派な行いをしている小学生・中学生達を紹介します。
子供達の活躍を、ぜひご覧ください。
最新のニュース
■ 「うとうくんクッキー」で地域の魅力PR 抜き型作り、地域の菓子店が商品化 長野県 塩尻市辰野町中学校組合立両小野中学校 うとうクッキーチームのみなさん
■ 3.11を忘れない 「震災の教訓」オンライン被災地交流会で次代への継承誓う 岩手県 野田村立野田中学校 生徒会執行部のみなさん
■ 川氾濫想定 危険箇所、安全な場所の地図作成 町のHPに掲載 長野県 池田町立会染(あいそめ)小学校 4年生のみなさん
2017年、長野県塩尻市と辰野町の両小野地区をPRするキャラクターが誕生した。名前は「うとうくん」。考案したのは、塩尻市辰野町中学校組合立両小野中学校の生徒で、同地区の民話に登場する海鳥「善知鳥(うとう)」をモデルにしている。
これまでLINEスタンプやInstagramなどで広く告知する他、地域の祭りやイベント、赤い羽根募金活動など様々な場で両小野のPR活動を展開。2024年度は5人の生徒が、「うとうくん」の顔をデザインした菓子用の抜き型を考案した。地域の課題解決に取り組むアントレプレナー学習の一環で、5人は食を通して地域の魅力を広める「うとうくんクッキーチーム」を構成。学校で栽培したさつまいもを使ったクッキー作りを計画した。抜き型は昨年秋、業者にオーダーメードで作ってもらい、自分たちでクッキーを試作。学習発表会で試食した住民や保護者から好評を得たことから、同年12月、5人は両小野地区の菓子店に商品化を依頼。「食を通じて地域を盛り上げたい」という生徒の願いに応えたいと塩尻市、辰野町、小野地区の4店舗が快諾した。
各店とも生徒が提供した抜き型を使用し、クッキーの素材や味は4店舗それぞれに委ねた。
塩尻市の洋菓子店は、塩尻市の特産品青大豆の「あやみどり」を使った「あやみどり黒ゴマ味」と「塩キャラメル味」を、小野地区の菓子店はかつて養蚕で栄えた小野をイメージした「桑茶&プレーン」と「キャロブ&プレーン」など、各店こだわりの「うとうくんクッキー」を商品化。
2025年3月に発売され、地域の話題に。「商品化は学習の集大成」と語る5人は、「クッキーを通して、町内外の人に両小野やうとうを知ってもらえるとうれしい」と話していた。
(2025年5月掲載)
2025年3月9日、地震被災地の中学生をつなぐオンライン被災地交流会が開催された。NPO法人が毎年開催しているもので、参加したのは、発生から14年目を迎えた東日本大地震の被災地、岩手県野田村立野田中学校と盛岡市立渋民中学校、阪神淡路大震災被災地の兵庫県西宮市立浜脇中学校と同市立山口中学校、能登半島地震被災地の石川県七尾市立中島中学校の生徒たち。
野田中学校からは生徒会執行部6人が出席。東日本大震災の発生当時は0歳かまだ生まれていなかったという生徒たちは、村の約3分の1に当たる515棟の住戸が被害を受け、37名の命が奪われたと被害状況を説明。村唯一の中学校の生徒として、当時の先輩たちが、村を元気づけるために掲げた「村の太陽になろう」という合言葉を胸に、日々生活していると話した。
震災の翌年から始めた「創作太鼓」は、震災で亡くなった人たちを偲び、心の復興を目的としたもので、基本の譜面はあるが「創作」の言葉通り、演奏や曲解説などの表現方法は自由という。
生徒たちは「先輩の演奏を手本にしつつも、太鼓をたたく意味や、何を伝えたいかなど、自分たちで話し合いながら決めている」とアピール。動画で練習の様子も紹介した。
今では演奏を通じて地域住民に元気を届けるだけでなく、被災地との交流やイベントへの出演など、活動の幅を広げている。
参加した6人は「被災地の中学生とつながり、復興への取り組みを知ることができて勉強になった」と話し、震災の記憶の風化が懸念される中、「3.11を忘れず、地域の人たちとの関わりを大切にすることで、震災の教訓の継承に取り組んでいく」と力強く話した。
(2025年4月掲載)
創立以来150余年の歴史を有する池田町立会染小学校。児童は伝統として地域に役立つ様々な活動を推進しており、2024年度においても、4年生の児童たちが、町の発展や安全に貢献する活動に取り組んできた。
総合的学習の一環で、町の魅力を伝える新たな菓子づくりに挑戦。町名産のラベンダーと特産化を目指すハックルベリーを使ったクッキー「会染ハックルクッキー」と、枝豆のずんだもちがたっぷり入ったまんじゅう「会染ずんだーマン」を考案。地域の食品会社と1年かけて商品化した。
また、社会科で水害について学習したのを機に、学区内を中心とした防災マップ「水害危険箇所マップ」を作成した。
児童たちは池田町を流れる高瀬川が氾濫した場合を想定。防災用のGISアプリを使って、通学路の危険箇所や身を守るための安全箇所などをチェックし、撮影。写真を地図上に落とし込んでいった。
地図には、氾濫時、見えにくくなる段差やマンホール、水路などの危険箇所に加え、避難する際、役に立ちそうな手すりや目印など51箇所のポイントを、見やすいよう4種のアイコンで分類。写真も添え、危ない理由もわかりやすい文章で記載した。
児童たちは「水害危険箇所マップ」を、池田町の人々みんなに知ってほしいと、2024年12月、同町ホームページへの掲載依頼の手紙を書き、町長宛に送付。町民の命を守る「町の一つの財産」と掲載が決まった。
2025年2月17日、4年生の代表が町役場を訪問。町長から感謝の手紙を手渡された。
児童は、HP掲載のお礼を述べ、今回の活動で「普段気付かないところを知ることができた」「歩く度に気を付けるようになった」と防災意識を高めたようで、危険箇所への対応も要請していた。
(2025年3月掲載)