
世のため、人のために立派な行いをしている高校生達を紹介します。
高校生達の活躍を、ぜひご覧ください。
最新のニュース
■ 春告祭「八戸えんぶり」 近代史検証、未来へ繋ぐ成果発表 青森県 八戸工業大学第二高校 2年生(現3年生)のみなさん
■ 霧で農作物を育成 節水型栽培システムの開発で、大賞受賞 青森県 名久井農業高校 環境システム科「FLORA HUNTERS」のみなさん
■ アフリカのコーヒー豆生産者に電気を フェアトレードコーヒーの販売で支援 愛知県 桜花学園高校 国際キャリアコースのみなさん
■ 能登復興支援へ 製パン会社と県特産品を使ったランチパック共同企画、販売へ 熊本県 熊本商業高校 マーケティング部のみなさん
■ 1年かけ開発した飴やクッキー、地元商店街で販売会 90分で完売 高知県 幡多(はた)農業高校 生活コーディネート科3年生のみなさん
■ こども食堂支援 オリジナルアクセサリー製作 売上金を寄付 島根県 松徳学院中学校高等学校 松徳SDGsメソッド・クラブのみなさん
■ 学童保育の児童招き笑顔の交流 クリスマス会を企画、開催 山梨県 山梨高校 生徒会のみなさん
■ 市や企業と連携 発達障害のある人らが心しずめるカームダウンスペース 出雲空港に設置 島根県 出雲工業高校 建築科3年生のみなさん
■ 幸せいっぱいの年に 2025年の干支「巳」の大絵馬描き奉納 宮崎県 宮崎大宮高校 美術部のみなさん
■ 合格祈願のお守りに 落ちない葉のしおり、神社に奉納 元日から配布 岡山県 和気閑谷(わけしずたに)高校 普通科1年生のみなさん
■ 鰺ヶ沢町の魅力伝える缶バッチ考案 町へ多彩な貢献活動 青森県 鰺ヶ沢高校 3年生のみなさん
青森県八戸市の八戸工業大学第二高校の生徒が、地域の郷土芸能で国の重要無形民俗文化財「八戸えんぶり」の近代史について調査研究を進めている。
「八戸えんぶり」は青森冬の三大祭りのひとつ。春告祭として例年2月17日〜20日の4日間、各地域のえんぶり組が豊作を祈願する舞は圧巻で、毎年多くの観光客が訪れる。
「八戸えんぶり」の近代史の研究は、2021年度から始まった総合的な探求の時間で、当時の2年生が明治時代の中期から後期までを調査。市立図書館が管理する地元紙などから記事や資料を検索。感染症の流行や財政難、貧困や凶作などにより何度も中止されたことがわかった。生徒は3年に進級後、小論文にまとめて発表。その後は後輩たちが大正から昭和のえんぶりの歴史を探究してきた。
2024年度は、第二次世界大戦期のえんぶりについて、地域の残る古文書を新たに用いて検証。2年生(現3年生)を指導する担当教諭は「戦争という世界規模の情勢が、地域やえんぶりに与える影響を考える機会になる」と話す。調査した生徒たちは、えんぶり組の担い手が軍隊に召集されたことで人手不足となり、組の活動停止や解散につながるなど、戦争の影響は大きかったと分析する。
今回の研究成果を<近代地方新聞に見る戦時下のえんぶり><戦況の悪化とえんぶりの危機><戦後の復興>など6項目に分け、4ページのリーフレットにまとめた。
2025年2月12日、生徒たちはリーフレットを各えんぶり組や小中高校、自治体に送った。発送作業に参加した生徒は、数々の逆境を乗り越え、今のえんぶりがある。伝統を守り続けてきた先人たちに感謝し、「えんぶりを未来につなぐために頑張りたい」と力を込めた。
(2025年3月掲載)
水の惑星と呼ばれる地球。ただ国土交通省によると河川や湖沼など、人が利用しやすい淡水は地球全体のわずか0.01%で、この貴重な淡水を多く使用しているのが農業という。
そこで「節水農業」との考えから研究に取り組んだのが、青森県立名久井農業高校環境システム科の課題研究グループ「FLORA HUNTERS」の2、3年生10人。着目したのは「霧(ミスト)」。生徒たちは既成のミストを使った栽培法より簡単な栽培法に挑戦。作物の苗を、養液が入った密閉容器に根が養液に浸からないように設置し、超音波ミスト発生装置で発生させた養液のミストを定期的に作物に供給する「節水型ミスト栽培システム」を開発した。密閉しているため養液の蒸発を抑え、露地栽培や水耕栽培に比べ大幅な節水を実現し、排水も減らすことができた。
トマトでの実験では、ミストの回数を変えて噴霧し、生育に最適な回数を発見したが糖度不足だったため、光合成が盛んな日中の回数を増やし、夜間を減らしたところ平均糖度11.5度の高糖度トマトができた。水の使用量も水耕栽培の約30%で済んだという。
生徒たちは『2024日本ストックホルム青少年水大賞』で、節水型ミスト栽培システムの研究成果を発表。大賞に選ばれた。同賞は生活の質の向上及び水環境における生態系の改善に資する、優れたプロジェクトを行った高校生を対象に贈られるもので、同校の大賞受賞は5回目。同年8月の『ストックホルム青少年水大賞』の日本代表として出場し、高い評価を得た。
「水を大切に使うなど、この研究を通じて学んだことを活かしていきたい」という生徒たち。水不足が深刻な途上国で実用化できれば、と意欲を見せた。
(2025年3月掲載)
愛知県名古屋市で120年の歴史を誇る桜花学園高等学校。積み重ねた伝統を基礎に、生徒は新たな夢の実現に挑戦している。
国際キャリアコースの生徒たちは「総合的な探究の時間」で、南米やアフリカなどのコーヒー豆生産国の多くの生産者が貧困に苦しんでいることを知った。
2021年から生産国のコーヒー豆を公正な取引(フェアトレード)で輸入し、生産者の持続可能な生産と生活向上を目的に、商品企画からパッケージデザイン、販売までを行うプロジェクトを展開してきた。
生徒たちはフェアトレードの意義を市民に直接伝えるため、様々なイベントに出店、「一杯のコーヒーから社会を変えていくことができる」と協力を呼びかけてきた。
2024年2月、本格的な事業化を目指し、株式会社MieuxX(ミューズ)を設立。東アフリカのブルンジ共和国のコーヒー豆生産者支援の取り組みを進めている。同国ではインフラ整備が遅れており、未だ電気のないオイルランプで生活している家庭も多い。この現状を知った生徒たちは、生産者の家庭にソーラーパネルを設置する取り組みを支援するために、同国のコーヒー豆を輸入することを決め、約120キロを取り寄せた。生徒はルワンダ語で太陽を意味する「IZUBA」を商品名とし、パッケージデザインは生徒が行い、5種類のデザインのドリップバッグが完成した。
2025年1月、国際キャリアコースで立ち上げた株式会社MieuxXの設立1周年を前に、名古屋市昭和区のマウンテンコーヒー株式会社と連携して、「フェアトレードコーヒーカフェ」を開催。多くの市民が来店し、高品質なブルンジのコーヒーを味わった。
「フェアトレードに興味を持つ人が増えてきた」という生徒たち。ブルンジへの支援が形になるよう、今後も活動を継続していくと力を込めた。
(2025年2月掲載)

昨年度より、熊本県立熊本商業高校マーケティング部の生徒が東京の製パン会社と共同で、「震災により被災した地域の復興支援」を目的とした、県特産品を使った商品の共同企画を進めている。昨年度は県産柑橘類である「デコポン」を使った「ランチパック熊本県産デコポン果汁入りゼリー&ミルクホイップ」を共同企画し、2024年1月から2ヶ月限定で販売した。5万7千個強を売り上げ、「熊本地震により被災した熊本城の復興支援」として売上1個につき1円を熊本市へ寄附した。
今年度は2024年1月に発生した「能登半島地震」からの復興支援を目的として、「ランチパック熊本県産和栗入りマロンラテ」と「牛乳プリン」を共同企画し、2025年1月から2ヶ月限定で販売した。ランチパックは栗の味を活かしたクリームに仕上がり、甘さ控えめで、さっぱりとした食感が特徴。牛乳プリンは地元の「らくのう牛乳」を使用し、上に乗せたホイップクリームの甘さがミルクプリンの濃厚な味を引き立てる仕上がりとなった。
上記2商品は沖縄を除く九州と山口県の一部のコンビニやスーパーで販売され、売上1個につき1円が能登半島地震からの復興・復旧支援のために寄附される。パッケージには「令和6年能登半島地震により甚大な被害を受けた石川県。そこで、私たち熊本地震を経験した私たちが復興支援の継続また防災啓発をしたいと想いを込め、商品を開発しました」という生徒からのメッセージが掲載されている。
一般販売に先立ち、2024年11月30日と12月1日に開催された「熊商デパート」では2日間で650個、12月21日に開催された「県立学校学びの祭典」では700個を販売し、完売することができた。また、1・2月の週末を中心に、スーパー(イオンやゆめタウン)や地域イベント(「くまもと春の植木市」や「ロアッソ熊本開幕戦」など)でも販売会を実施。生徒も一緒に参加して販売を行った。今年の1月には熊本県庁で「教育長表敬」が実施され、熊本県教育長に取り組みの報告を行った。
販売の様子は地元メディアにも取り上げられ、インタビューでは「復興支援に携われる商品ということをPRしつつ熊本の和栗もPRして、多くの方に食べてもらえたらうれしい」と話した。購入者からも「同じ被災地ならではの商品。応援したいと思った」などの声が寄せられ、部長は「私たちの復興支援の気持ちがこもった自信作」と笑顔で話していた。
(2025年2月掲載)
高知県西部唯一の農業高校として、80余年の歴史を有する県立幡多農業高校。地域と関わり、郷土愛を育む教育を推進する同校にあって、生徒たちはボランティア活動や地域交流活動などへ積極的に参加している。
生活コーディネート科の生徒は、2025年1月18日、地元四万十市の天神橋商店街で「はたのう天神橋マルシェ」を初めて実施。自分たちで開発した菓子や蒸しパンなどを販売し、約90分で完売した。
同科の生徒は、SDGsな発想で、廃棄される果物や野菜などの食材を使ってジャムやケーキ、クッキーなどの商品開発を進め、文化祭や地域の祭り、イベントなどで販売。また、天神橋商店街を元気にしようと、5月に開催される「藤まつり」に毎年参加するなど、地域交流、地域貢献に努めている。
今回取り組んだのは14人の3年生で、学校で栽培したトマトで作った「まるごとトマトあめ」、黒潮町産グリーンレモンの酸味と香りを活かした「グリーンレモンジャムクッキー」、「小夏ジャムクッキー」の菓子類と、「チョンぴん(蒸しパン)」、同校で作ったお米と豚肉を使った「チー肉子(肉巻きご飯)」の5種で、生徒たちは試作、試食を繰り返し約1年かけて完成させた。
当日は、販売実習を兼ね、開発した生徒自らが店頭に立った。生徒たちは通行人などに「いらっしゃいませ」「いかがですか」などと声かけして商品をアピール。買い物客や家族連れ、小中学生などが次々と買い求める盛況ぶりだった。
「かわいくて印象に残るお菓子をみんなで考えた」と語る生徒たち。高校生活の集大成という今回の取り組みが完売という最高の形となり、「高校3年間のいい思い出になった」と笑顔で話していた。
(2025年2月掲載)
キリスト教精神に基づき、「愛と福祉」を軸とした人間教育を推進する松徳学院中学校高等学校。生徒も、地域交流や奉仕活動など多彩な活動に取り組んでいる。
2024年度においても、図書委員会が大阪市西区の日雇い労働者を支援する施設利用者のために、「本を送ろう」プロジェクトを展開。生徒らの協力で223冊を寄贈した。
SDGsクラブの生徒たちは、6月「こども食堂」支援を目的に『ハートラン・プロジェクト』を立ち上げた。持続可能な開発目標(SDGs)に関する講座を学ぶ中で、生徒たちは「貧困をなくしたい」と「こども食堂」への支援を決めた。
「こども食堂」とは、子どもが1人でも行ける無料または低額の食堂で、食事の提供から孤食の解消、地域交流の場などの役割も。
生徒たちは「自分たちでできる支援を」と考え、手作りのアクセサリーを販売し、売上金を寄付することにした。
白い花の中にハトがいるように見える「ハトラン」が由来のプロジェクト名にちなみ、ハトをかたどったキーホルダーやアクセサリーを製作。同年秋から松江市内の教会や公民館で1個350円で販売し、2025年1月、売上金約1万6000円を松江市総合福祉センターに届けた。同センターを通して、市内のこども食堂に寄附される。
「買ってもらえて達成感があった」という生徒たち。市内で開かれたこども食堂にも参加し、ボランティアスタッフの指導で、集まった子どもたちのために調理した料理の配膳などを担当した。「活動が人のためになることがうれしい」といい、今後はアクセサリーの内容を変えたり、新しい販売先を開拓するなどして、『ハートラン・プロジェクト』を継続していくと力を込めた。
(2025年2月掲載)
2024年12月25日、山梨県立山梨高等学校で同校近くの小学校の学童クラブに通う児童を招いて、クリスマス会が開かれた。生徒会による地域交流行事の一環で、役員を中心に会の企画や催しの内容、運営などは、みんなで話し合って決めたという。クリスマス会の前後には、学童保育のお手伝いをして子供たちとの交流を深めた。
会場となったのは同校梨窓ホールで、生徒たちはクリスマスの雰囲気を味わってもらおうと、飾り付けにも力を入れた。招待された市立加納岩小学校学童クラブの子供たちも、かわいく飾り付けられた会場に入ると笑顔に。
そんな子供たちに楽しんでもらおうと、生徒会のメンバーが劇を演じた他、ダンス同好会がキレのあるパフォーマンスを行い、地域の行事やイベントなどに出演している実力を披露すると、子供たちから大きな拍手が。またクイズ大会や椅子取りゲームでは、子供たちの歓声や笑い声が会場いっぱいに響き、児童一人ひとりにプレゼントの学用品が手渡されると、生徒たちに子供たちから「ありがとう」の言葉が贈られた。
元気な反応を示してくれた子供たちとの会話はとても楽しかったと話し、今後も山梨市内の幼稚園や保育園、小学校、中学校との行事を企画し、子供たちや地域との交流を深めていく考えだ。
またこの日は、吹奏楽部も地域の特別養護老人ホームのクリスマス会で、ジングルベルなどのクリスマスソングを演奏。こうした生徒たちの活動は、創立以来、地域への愛着を深め、思いやる心を育んてきた同校の校風が、生徒たちに根付いていることの証といえるだろう。
(2025年1月掲載)
発達障害や知的障害、自閉症の人らが、人混みや騒音などでパニックになった時、気持ちを落ち着かせるためのブース「カームダウンスペース」が、2024年12月、島根県の出雲空港の2階に設置された。設計、製作したのは島根県立出雲工業高校建築科の6人の3年生。
「カームダウンスペース」は、2021年の東京五輪で新国立競技場などに設置されたのを機に、駅や空港など設置する施設が増えている。しかし、島根県内には設置施設がないことから、6人は、出雲空港に設置できないかと考え、課題研究の一環として同年6月から取り組みを始めた。
生徒たちは、出雲空港管理事務所に設置を打診。島根県や出雲市、島根県建具共同組合や多くの企業などから助言を受けるなどして設計を進めた。
約6ヶ月かけて完成した「カームダウンスペース」は、香りの良い出雲市産のヒノキを使った高さ2m、幅1・8m、奥行き1・2mの箱型で、利用者の気持ちが静まりくつろげるサイズにした。外観は、出雲大社の屋根をイメージし、入り口の扉は組子細工が施され、模様の間から光が入り、中を確認できる工夫も。室内にはイスが2脚、窓には調光パネルが取り付けられ、外から見られないようボタン操作で不透明にできる。天井には雲の形の板を配置。雲からこぼれる光や影を見て出雲を感じ、落ち着いてほしいと考えた。
生徒たちが、なごむ、などの意味がある「和」と「出雲」から「和雲(なごも)」と命名。すでに使った利用者からは、良い取り組みだ、木の香りが良いなどの声が寄せられている。利用者の声を聞き、生徒らは、「障害をお持ちの方も気兼ねなく空港を利用できるようになれば」「多くの苦労があったが作ってよかった」と、話した。指導した三好科長は、「カームダウンがこれを機に普及し、必要とされている方々の元に届いてほしい。生徒は、良く調べ、主体的に研究してくれた。これから、社会に出ていく中でこの経験を自信に変えてほしい」と話した。
(2025年1月掲載)
新たな年を迎えた2025年正月。宮崎県を代表する古社、宮崎神宮の神門脇に干支の「巳」を描いた大絵馬が飾られ、初詣の市民や観光客を出迎えた。絵馬を制作し、奉納したのは県立宮崎大宮高等学校の美術部員28人。先輩部員から受け継がれてきた活動で、今年で8年目となる。
縦1・2メートル、横1・8メートルの絵馬には、白、赤、黄の3匹のヘビが描かれ、白は安定、赤は情熱、黄は幸福を意味し、これら3つの願いが叶うよう、3匹は縄を編むように一体となってパワーを増し、すべての人に良い流れが循環していってほしいとの願いが込められている。
また、左上と右下に描かれた扇は、2024年が1月に能登半島地震、宮崎県でも8月に巨大地震注意情報が発表された日向灘地震、10月の記録的大雨など自然災害が多発したことから、この2つの扇で不安を払い、良い風を起こして、2025年がたくさんの幸運に恵まれ、さらに、右上の「吉兆」の文字は、明るい兆しが世の中の隅々まで広まるようにとの思いから、力強く記したという。
「巳(ヘビ)」は古来より豊穣や金運を司る神様として、脱皮するたびに表面の傷が治癒することから、再生のシンボルとして運気を上げる縁起ものとして親しまれている。
絵馬は2月上旬まで飾られ、参拝に来られた方々がこの絵馬を見て、気持ちを新たにし、一皮むける1年になってくれれば、と願う部員たち。今後も部の伝統として絵馬の奉納を続けていく考えという。
(2025年1月掲載)
岡山県和気町の和気神社で、2025年の元日からヤマコウバシの葉をラミネート加工したしおりが、受験生らに配布された。しおりを制作したのは岡山県立和気閑谷高等学校の普通科1年の生徒たち。
ヤマコウバシは落葉樹で、秋に紅葉した葉が翌年の春に新芽が出るまで枝から落ちないことから、受験に縁起が良い「合格の木」とされている。
葉を提供したのは、生徒が閑谷學や生物の授業などで指導を受ける岡山県自然保護センターで、2023年12月に続いて2度目。
前回は教員が、表面に葉を、裏面に3年次の教員が選んだ論語『君子は器ならず』(立派な人物は、一つのことに偏ることなく、幅広くその能力を発揮している)を載せた「しおり」にして、共通テストを受ける普通科特別進学系3年生に贈った。その様子を見た普通科協働探究系3年生が、自分たちは地域の人々に渡したいと、新たに「しおりカード」とPOPを制作し、和気神社に奉納した。
2024年は、12月に同センターで理科校外学習を行った普通科の1年生が、譲り受けた葉で「しおり」(縦14cm、横6cm)73枚を制作。タイトルを「合格祈願」とし、裏面の論語は生徒が選んだ12点のうち担当教諭が選んだ5点を、しおり1枚につき1点を記した。
奉納した和気神社は、平安時代初期に次代を担う子どもたちを教育する私学校「弘文院」の基礎を作り、学問の神様と呼ばれる和気清麻呂を祀っており、配布が始まった元日には、入学試験を間近にした多くの受験生が参拝に訪れ、しおりを受け取っていた。
受験生の願いが叶うよう心を込め、1枚1枚丁寧に仕上げたという生徒たち。努力した分だけ報われる。縁起の良い落ちない葉と論語をパワーに頑張ってほしいと力を込めた。
(2025年1月掲載)
青森県鰺ヶ沢町に80年余の歴史を誇る県立鰺ヶ沢高校。地域資源を活用しながら地域課題の解決に取り組む探究活動を通して、人間性豊かで地域社会の発展に寄与する人財育成を目標としており、生徒も、地域清掃や鰺ヶ沢町漁業協同組合によるマダイの稚魚放流のサポート、町の発展的未来を考え、発表する「鰺ヶ沢町未来への提案プレゼンテーション」の実施など多彩な貢献活動を展開している。
商業を学ぶ5人の3年生が、ビジネスを通して町に貢献する課題研究の一環として、町の魅力を伝えるオリジナルの缶バッチ『鰺の缶バッチ』を創作。2024年12月に販売会を実施した。
5人は「鰺ヶ沢町のイチ押し」をテーマに6種の缶バッチを考案。ぶさかわいい秋田犬として全国的な人気者となった「わさお」、白神山地の清流と日本海の荒波が育てた鰺ヶ沢産ヒラメを贅沢に盛り付けた「ヒラメのヅケ丼」、鶏肉をうすくのばし、棒に刺してカラリと揚げた町のソウルフード「鰺ヶ沢チキンボー」、世界自然遺産・白神山地に生息するクマゲラをモチーフにしたゆるキャラ「あじっぴー」を、イラストや写真を使って愛らしく表現している。
「海の駅わんど」の土産物店で開かれた販売会では、5人の生徒たちは店に訪れた観光客などに、鰺ヶ沢の思い出になどと呼びかけながら缶バッチをアピールした。
「町の魅力を広く知ってもらいたいと『鰺の缶バッチ』を作った」という生徒たち。2025年3月末まで「海の駅わんど」と町の観光案内所で販売することにしており、購入者には「トートバッグなどにつけて、地元の街を歩いてほしい」と願っていた。
(2025年1月掲載)