
世のため、人のために立派な行いをしている高校生達を紹介します。
高校生達の活躍を、ぜひご覧ください。
最新のニュース
■ 10年超える支援活動 2畳敷の大凧掲げ、被災地復興願う 滋賀県 八日市南高校 地域支援活動部のみなさん
■ 規格外のさくらんぼ使ったこんにゃくゼリー 老舗専門店と商品化 山形県 山形学院高校 調理科のみなさん
■ SDGsな食材、コオロギを活用 食利用と新たな産業創出目指す 千葉県 多古高校 生物部のみなさん
■ 廃棄繊維「耳」を再利用し、ふわふわ織物「みみふぁ」創作 特別賞受賞 群馬県 桐生工業高校 染織デザイン部のみなさん
■ 防災食にも レトルトのトマトカレー開発 三沢空港で試食販売会開く 青森県 三本木農業恵拓高校 食品科学科3年生のみなさん
■ カプセルトイで地域盛り上げ 第1弾は「歴代の制服」を企画、商品化 群馬県 桐生第一高校 生徒会のみなさん
■ 同じ日の朝、二つの人助け 他者を思いやる心、行動に 愛知県 豊川高校 女子ソフトボール部 男子バスケットボール部のみなさん
■ 伐採した樹齢800年の御神木で額を制作 今後も町を見守ってと、神社に奉納 広島県 熊野高校 美術部、書道部のみなさん
■ 伝統漁法「ウナギ塚」を設置 有明海の生き物を採取、観察 佐賀県 鹿島高校 科学部のみなさん
■ ミャンマー地震被災地のいち早い復興願い 同国留学生と募金活動を実施 京都府 福知山成美高校 生徒会のみなさん
■ 津和野を舞台にセカイとつながる 外国人と交流 英語でガイド 島根県 「HAN−KOH(みらい共創センター)」 ツワノセカイ部のみなさん
滋賀県立八日市南高校の地域支援活動部は、発足後から地域での支援活動を中心とした様々なボランティア活動を進めてきた。2012年からは、夏休みに東日本大地震の被災地、東北でのボランティア活動を実践する中で、人と人、人と地域のつながりの大切さ、命の大切さなどを学んできた。現在では「地域の方々とのつながりを大切にする活動」「震災を風化させない活動」「防災の啓発活動」を中心に取り組んでいる。
被災地復興を願う募金活動、現地高校生との交流、地元保育園などに訪問し、園児に防災啓発の芝居を披露するなど、多彩な活動を展開している。
2014年から始まった伝統の「復興支援2畳凧」の飛揚もその一つ。これまで東日本大震災を風化させない取り組みとして継続してきた。
2024年、2025年は、地震と集中豪雨で多大な被害を受けた能登半島の復興を願って、大凧を掲げた。
2025年は、交流を続けている輪島高校の生徒との意見交換で、主題となる図柄を、1日も早い復興が叶うよう「翼」の文字を描くことにした。また、大きく羽ばたく孔雀の左の翼は、全国の人々が能登半島に支援の手を差し伸べる、人の腕と手のひらのように描かれている。また、凧の裏には同校をはじめ輪島高校、東北や近隣の高校の生徒が、復興を願う言葉を記した「願い札」が貼られている。
春から製作に取り掛かり完成した「復興支援2畳凧」。7月18日の終業式後、同校グラウンドで部員たちにひかれ、南風に乗って空高く飛翔した。
「楽しかった」という部員たち。大凧の鳥と翼の文字に込められた「復興への思い、能登半島に届いたと信じています」と力を込めた。
(2025年8月掲載)
2024年、山形県山形市の山形学院高校調理科の生徒と、同県上山市の老舗こんにゃく専門店が協力し、規格外のさくらんぼを使った「さくらんぼこんにゃくゼリー」を開発。同年6月に数量限定で販売したところ、「さくらんぼをそのまま食べてるようで、おいしい」「また販売して」との声が多数寄せられるほど、好評だった。
2023年、「さくらんぼの商品は何回かトライしたが、上手くできなかった」という専門店側が、規格外の「佐藤錦」を活用できないかと同校に持ちかけたのがきっかけ。この時は、さくらんぼらしい赤色がうまく再現できず、商品化は断念した。
だが、生徒たちは諦めなかった。試作を重ねる中で、皮も果肉も赤い「紅さやか」なら色鮮やかな赤色が出せることを発見。生徒たちは天童市のさくらんぼ農家から規格外の「紅さやか」を分けてもらい、1粒ずつ手作業でタネを取り除き、コンポートに仕上げた。専門店は「この材料があったからこそ」と商品化に踏み切り、「さくらんぼこんにゃくゼリー」が完成した。チェキ風のパッケージデザインも生徒が手がけた。
2025年6月、消費者のリクエストに応え、販売個数を2000個に増やして限定販売された。24日には調理科の生徒4人が山形市の観光物産館「ぐっと山形」で試食販売会を実施。「さくらんぼの味がして美味しかった」「買って行く」と今回も大好評。生産量日本一のさくらんぼと、消費量日本一のこんにゃくを組み合わせたゼリー。「山形ならではのお土産、県内外の人にも食べてほしい」という生徒たち。販売会後は、さくらんぼ農家に商品を届けた。とても喜んでくれたと、笑顔で話していた。
(2025年8月掲載)
千葉県立多古高校の生物部は、2023年から地元多古町や企業、大学と協力し、「食用コオロギを活用した総合的SDGs体験教育カリキュラム創りプロジェクト」を展開している。
同プロジェクトで、部員たちは残菜や地元産の米ぬかなどをエサに食用としてのコオロギを飼育。この取り組みを多古町の住民にも知ってもらおうと、2023年11月、家政部と地元のイベントでコオロギパウダー入りクレープの試食体験会を実施。開始から10分ほどで用意した分の配布が終了という盛況ぶりで、自信を深めたという部員たち。2024年度は6月からスタート。2025年の大阪・関西万博でのプロジェクト発表が決まっており、部員たちはコオロギの飼育のほか、昆虫食通販サイト会社のスタッフから昆虫食のパワーと魅力、ビジネスとして取り組みを学ぶなどして、昆虫食の価値と可能性についての知識を深めた。
2025年6月7日、部員たちは大阪・関西万博の会場で、これまでの取り組みの成果を発表。来場者に、コオロギが高タンパク質で必須アミノ酸やミネラルが豊富なうえ、育てる際のエネルギー消費も少ない食材として注目されていることなどを紹介した。また飼育箱の中の生きたコオロギを捕まえる体験会は、子供たちの大人気に。
また、多古町の和菓子店の協力で製造したコオロギパウダー入りのまんじゅうを配布。当プロジェクトの意義を聞いてから受け取る来場者が多く、部員たちは「万博で紹介する機会をもらえてよかった」と感謝。食用コオロギの研究を深めるとともに、未来を担う子どもへのSDGs学習や、食利用以外の新たな産業創出の可能性も見つけていきたいと話していた。
(2025年7月掲載)
群馬県立桐生工業高校の染織デザイン部の部員4人が、『ジャパン・ハンドメイド・オブ・ザ・イヤー2025』(主催・日本ホビー協会)で、選考委員会特別賞を受賞した。
『ジャパン・ハンドメイド・オブ・ザ・イヤー』は、「ハンドメイド」の商品・サービス、作品、活動を対象としたコンテストで、今回、「織物業界の廃棄問題に着目し、新たな価値を創造した」「持続可能な社会の実現に向けた素晴らしい取り組み」と、絶賛された4人の作品は、織物の生産過程で切り落とされる「耳」部分を再利用し、ふわふわの織物として生まれ変わらせた「みみふぁ」。
2024年秋、4人は桐生市の業者から譲り受けた「耳」から、新たな織物を生み出そうと試行錯誤を重ねる中で、バッグの製作を思いついた。
4人は、色や素材が異なる「耳」を組み合わせ、多様なデザイン、多彩な風合いのショルダーバッグ6種を創作。2025年1月、同コンテストの個人・グループ部門の「高校生の部」に出品したところ、選考委員会より、桐生市の高校生たちがこのプロジェクトを主導している点が、未来のクリエイターの育成にもつながる意義深いポイントと、高く評価され、「一般の部」上位3賞に次ぐ賞として、今回特別に設けた「選考委員会特別賞」を授与されることになった。
選考委員からは、「「耳」を再利用するアイデアは、単なるアップサイクルにとどまらず、新たなデザインの可能性を広げた」「織物の伝統を継承しながら、新たな表現を生み出す姿勢が素晴らしい」と賛辞の言葉が贈られた。
4月17日、東京での授賞式で4人は、「自分たちが考えて作ったものが評価されてうれしい」と語り、「これからも、地域と共にある活動を頑張っていきたい」と力を込めた。
(2025年7月掲載)
青森県立三本木農業恵拓高校では、生徒たちが地域活性化の一環として、地元食材を使った「防災食」の開発に力を入れている。
2025年度は、食品科学科の3年生8人が課題研究の一環として、避難生活時の栄養不足を補い、美味しく食べられるレトルト食品「三農トマトカレー」を開発した。
着手したのは2024年4月。8人は、同校家庭クラブと地元野菜たっぷりのレトルトスープ「さんのうころとろ豆乳スープ」を商品化した食品加工会社(五戸町)と協力し、開発を進めた。
トマトは、植物科学科が栽培している「りんか」の規格外品を活用。りんかは果肉は硬めながら、ジューシーな食感と高糖度でコクのある味が特徴だ。
生徒たちはりんかを使ったレトルトカレーの開発を進める中で、2025年4月、十和田市危機管理防災室から講師を招き、防災食の課題などを学習。アレルギーなど安全にも配慮した、甘口で老若男女が楽しめる「三農トマトカレー」を完成させた。パッケージには、生徒が考案した食品科学科のマスコットキャラクター「さんのうけいたくん」をあしらった。
生徒たちは5月24・25日は三沢空港で、6月7日は道の駅とわだで試食販売会を実施。利用客に、愛情込めた甘酸っぱいカレーを召し上がれと呼びかけると、小さな子供から大人まで「美味しい」と好評。
「トマトの酸味と甘みを感じられる味のバランスがうまくいった」「ローリングストック可能な防災食としても活用してほしい」という生徒たち。試食会でのアンケートをもとに、今後も改良していくと意気込みを見せていた。
(2025年7月掲載)
群馬県桐生市にある桐生第一高校の生徒たちが、同県前橋市でカプセルトイなどを手掛ける企業と協力し、「桐生第一高校カプセルトイプロジェクト」をスタートさせた。
この取り組みは、企業から「高校生のアイデアで地域を盛り上げよう」との提案があったことがきっかけ。建学の精神に「社会に出て役立つ人間の育成」を掲げる同校がこの提案を快諾し、実現に至った。
プロジェクトでは、学校の魅力を発信するカプセルトイ「キリイチカプセル」を生徒主体で開発。2026年3月までの約1年で、第3弾までの商品化を予定している。
プロジェクトの中心を担うのは生徒会の役員7人。2025年2月ごろからアイデアを出し合い、第1弾として、同校の歴代制服をモチーフにしたキーホルダーを企画した。昭和初期の女学校時代のセーラー服から、平成時代の男女の制服、体操着まで全9種類をラインナップ。さらに激レアアイテムとして、桐生市のマスコットキャラクター「キノピー」が現在の制服を着たキーホルダーも考案された。
生徒たちは、「在校生には新鮮さを、卒業生には懐かしさを感じてもらえるアイテム」と語り、「制服を学校を象徴するわかりやすいアイテム」と捉えて企画を進めた。
商品は6月中旬から、同校の来賓用玄関や東武鉄道「新桐生駅」、JR「高崎駅」のほか、コラボ企業の店舗で発売されており、好評を博している。
企業とのコラボは初めての経験だったが、生徒たちは「自分たちのアイデアが形になり、完成品を手にしたときは感動した」「キリイチカプセルで、桐生市を盛り上げていきたい」と話し、第2弾・第3弾の開発にも意欲を見せている。
(2025年7月掲載)
2025年6月17日の朝、愛知県豊川市の豊川高校の生徒が、2つの現場で体調を崩した人に手を差し伸べ、回復に努めた。
この日、朝から30度近い暑さに見舞われた豊川市。
JR豊川駅にいた女子ソフトボール部の1年生部員5人は、駅員が熱中症で倒れる現場に遭遇。5人はすぐに駆け寄り、駅員の様子を見るなどして状況を判断。持っていた保冷剤を駅員の首筋に当てるなどの応急処置を施し、救急車の到着を待った。日頃の部活で培ったチームワークがあったから、咄嗟の行動ができたという生徒たち。後日、同駅の職員から連絡があり、駅員の無事と感謝の言葉が贈られ、安堵の笑顔を見せていた。
また、男子バスケットボール部員4人は、同校そばのスクランブル交差点で、倒れた自転車の近くで高齢の男性が座り込んでいるのを見つけ、駆け寄った。怪我もしている様子で、4人は「大丈夫ですか」と声かけしながら男性に寄り添った。やがて男性は起き上がり、生徒が起こしておいた自転車を押して歩き始めた。4人はその姿を見守ったのち、登校した。
後日、80歳の男性から同校に「生徒さんたちに助けられたことが嬉しくて」と感謝の電話があった。怪我もかすり傷程度だったそうで、生徒たちは「良かった」とホッとした様子だった。
同校は、曹洞宗の「心の教育」を実践しており、その基準、規範となるのが「和敬」(相手を敬う心)、「信愛」(相互に認め合う心)、「利他」(他者を思いやる心)、「報恩」(すべてに感謝する心)の校訓の精神。同校の職員は日常の中で体現してくれた生徒たちを誇りに思うと語り、これからも誰かのために行動できる生徒であってほしいと話していた。
(2025年7月掲載)
2024年5月。広島県熊野町の榊山神社の樹齢800年といわれる御神木が、腐食が進み、倒れるおそれがあるとして伐採された。
御神木は鎌倉時代から熊野の町と人々を見守り続けてきた、高さ約20メートル、幹回り約4メートルの巨大な杉の木で、70年ほど前、雷に撃たれたものの、社殿は火災を免れたことから、「神様と神社を守った木」として地元の人々に愛され敬われてきた。
「この御神木を後世に伝えたい」と、地元の広島県立熊野高等学校の「芸術類型」で学ぶ生徒たちが、榊山神社御神木プロジェクトを立ち上げた。神社と相談し、伐採した御神木で奉納額を作り、神社の拝殿に飾ることになった。
まず地元の宮大工が御神木を製材し、板を制作。次に美術部の生徒がその板に、鎌倉時代から令和まで、各時代の人々が御神木を囲み、語り合う絵を描いた。続いて書道部の生徒が、町特産の筆を使って「絆 災いを乗り越え八百年 この地を守り歴史を語り継ぐ」と揮毫したものをトレースして書き入れた。最後に美術部立体造形担当の生徒が、宮大工の指導のもと彫刻を施し、額縁を取り付けた。
約4ヶ月かけて完成した奉納額は、縦約1.2メートル、横約1.5メートル。中央に描かれた御神木の幹にはあえて色を塗らず、木の地をそのまま生かした。美術部の生徒は「御神木そのものを見てほしい」と語る。
2025年4月23日、榊山神社で奉納額の奉納奉告祭が行われ、生徒約40人が参列。同校音楽部の演奏で始まり、同神社の宮司が祝詞を挙げ、最後に宮大工が拝殿に掲げた。
生徒たちは「御神木の偉大さをこれからも語り継いでほしい」と願う。宮司は「巨木から奉納額へ、形は変わっても、御神木として今後も熊野の町を見守り続ける存在になると思う」と話していた。
(2025年6月掲載)
佐賀県の有明海には、国際的に重要な湿地に関する条約「ラムサル条約」に登録された湿地がある。東よか干潟、荒尾干潟、肥前鹿島干潟の3か所で、干潟の保全や賢明な利用を目指した活動が展開されている。中でも干潟を活用した学習活動が積極的に進められており、佐賀県立鹿島高等学校の科学部では、伝統漁法である「ウナギ塚」と棚ジブを用いて、有明海の生物を捕獲し、調査・観察などに取り組んでいる。
「ウナギ塚」は、川や海の境目など、ウナギの通り道に穴を掘って網を敷き、その周囲と中央に石などを積み重ねて塚を作り、その石の隙間に隠れる生物を捕獲する伝統漁法。
今回部員たちは、干潟を利用した「干潟体験」や「鹿島ガタリンピック」の会場として知られる「道の駅鹿島」近くの小川が流れ込む地点、3か所に「ウナギ塚」を設置。4月27日に地域住民の指導の下、塚を開いた。
部員たちは上の石から一つ一つ丁寧に取り除き、川底に敷いていた網を上げると、石の間に隠れていたウナギをはじめカニやハゼなどが姿を見せた。
顧問の教諭がウナギを透明な容器に移し替えようとしたときに、1匹のウナギが身をくねらせて逃げ出したが、1年生の部員が泥干潟を走って捕獲しに行き、無事に捕獲することができ、歓声が上がった。今回は7匹のウナギを捕獲し、うち1匹は60cmを超える大物で、道の駅鹿島の干潟展望館に展示してもらうことになった。小さいものは学校に持ち帰り、研究の材料とした。
「こんな大きなウナギが捕れたのは初めて」と歓声をあげる部員たち。ウナギの他にも多彩な生き物を採取でき、有明海により興味がわいた。今後も生態調査を続けたいと、意欲を見せていた。
「棚ジブ」は、海上に小屋を設置し、ジブと呼ばれる、特殊な四手網を海中に沈めておき、潮の流れに乗ってくる小魚類を網ですくう漁法で、エビ類やワラスボ、ウナギ、アカエイなどを捕獲できる。季節によって捕獲できる生物が違うため、いつどんな生物を捕獲できるのかに興味を持って取り組んでいる。
(2025年6月掲載)
創立以来150年超の伝統を誇る福知山成美高等学校。生徒を主体とした地域貢献活動など、多様な社会貢献活動に取り組んでいる。
自然災害被災地支援にも積極的で、2024年には、生徒会が元日に起きた能登半島地震被災者に役立ちたいと、市の共同募金委員会による能登半島地震義援金活動に参加。2025年は、ミャンマー地震被災地のいち早い復興をと、生徒会が同国から留学中の生徒3人と協力し、同校内で募金活動を実施した。
3月28日に発生したマグニチュード7・7の大地震では、死者・行方不明者3800人以上、20万人以上が避難生活を強いられた。
同校には、ミャンマーからの留学生が3人在籍しており、うちひとりは生徒会の役員を務めている。3人は震源地から約600キロ離れたヤンゴン出身で、家族は無事だったが、甚大な被害に見舞われた母国を心配する3人の心情を思い、生徒会が募金活動を企画した。
新年度の始業式が行われた4月9日、3人は全校生徒にミャンマーの現状について説明。支援・協力を呼びかけた。生徒会も活動を知らせるポスターを作成し、翌10日、11日、14日の3日間、同校内で募金活動を実施。「とても不安」「被災した多くの人を助けたい」という3人の「ご協力をお願いします!」との声に多くの生徒が応え、計3万5339円が集まった。
最終日の14日、店頭で募金を受け付けるコンビニエンスストアに生徒会代表が訪れ、同店店長に生徒から託された義援金を手渡した。
「ミャンマーの価値では大金」と驚く3人は「みんなが協力してくれてうれしい」と感謝。生徒会のメンバーは「ミャンマーのために少しでも力になれたら」と話していた。
(2025年6月掲載)
2023年4月、津和野高校に併設されている「HAN−KOH(みらい共創センター)」に「ツワノセカイ部」が開設された。部員は島根県立津和野高校の生徒たち。「津和野を舞台にセカイとつながる」をキャッチフレーズに、津和野の町を歩いて自分たちの視点で発見した町の魅力を、英語でインスタグラムやFacebookで世界に発信したり、町内の旅館へ来た外国人観光客に町案内や接客を行うなどして、実践的な英語を習得するよう活動してきた。
2025年4月には、公益財団法人AFS日本協会のボランティアのサポートで山口県内の高校で学ぶタイ、オランダ、イタリア、ドイツ出身の外国人留学生4人と、同県在住の海外留学の予定および経験のある高校生4人、ツワノセカイ部の部員7人で交流会と、部員の英語ガイドによる津和野観光を実施した。
交流会では、留学生4人からそれぞれの母国の歴史や文化、スポーツについての紹介や、グループに分かれてゲームやトークを楽しんだ。
部員からは、「普段知ることのない他国のことを知ることができた」「グループごとのトークでは思ったよりも話せた」などの感想が寄せられた。
津和野観光では太皷谷稲成神社、鷺舞広場、殿町通り、カトリック教会などを散策。日本五大稲荷の一つ、太皷谷稲成神社では、部員が参拝方法や歴史を英語で説明。留学生からは「英語ガイドは分かりやすく、知らない文化が知れて面白かった」と好評だった。
同部では、今後も外国人観光客への無料英語ガイドや同世代の外国人との交流など、活動の幅を広げていく考えで、「世界の人に津和野の魅力を発信するだけでなく、自分たちも異文化への理解を深めたい」と話し、そのためにも英語力を高めたいと意気込んだ。
(2025年6月掲載)