広島県　宮島工業高等学校　建築科のみなさんの善きことニュース

日本を代表する景勝地「宮島」に一番近い温泉郷、宮浜温泉。今年３月、同温泉のグラウンドゴルフ場に、広島県立宮島工業高等学校の生徒があずまやを設置した。

今回の取り組みは、令和４７年に開湯１００年を迎える同温泉の地域管理組合が、平成３０年に「宮浜１００ビジョン」を策定。その一つがあずまやの設置で、宮島工高に建設を依頼したのがきっかけ。令和元年から２０年かけて１年に１棟ずつ設置する計画で、設計・製作は同校建築科の３年生が、卒業制作の一環として取り組む。

１棟目は昨年秋、７人の生徒により宮原温泉グラウンドゴルフ場内に建設された。建築面積６・６２平方メートル、高さ２・６７メートルで、宮島工高と宮浜の「宮」と、一番目のあずまやということで、生徒たちが「一宮庵」と名付けた。

そして今春、６人の生徒が２棟目のあずまやを、グラウンドゴルフ場・経小屋コース２番ホールスタート前地点に整備した。

生徒たちは、１月末から現場での作業を開始。３月１日の卒業証書授与式後も午後から作業を続け、高さ約３・２メートル、幅約３メートル、奥行き約２・５メートルのあずまやを完成させた。今回も生徒たちによって「緑明庵」と命名された。

引き渡し式には、２人の生徒が代表として参加。「作業中、いいものができるね、頑張って」などの励ましの言葉が力になったという。２棟の前には立派な桜があり、「温泉街の憩いの場になってもらえれば」と話していた。