京都府 桂高校 「地球を守る新技術の開発」研究班のみなさんの善きことニュース

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善きことをした高校生達

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宮城県固有種「金華芝」を繁殖・生産 被災地を緑に

京都府 桂高校 「地球を守る新技術の開発」研究班のみなさん

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2012年、東日本大震災復興支援で除塩に取り組む企業から京都府立桂高校に、「津波堆積土(津波が運んだ土砂や瓦礫を含む塩分の強いヘドロ)を、緑化土壌として使いたいが、そんな植物はあるか」との問い合わせが来た。「日本芝(野芝)ならできる」と答えたのが、同校のゼミ形式の授業「地球を守る新技術の開発」研究班の生徒たち。野芝に耐塩性があることを自生地での研究で確認していたからだ。

同班は、野芝が日本に古くから自生しており、タイプも幾つかあることから固有種があると考え、奈良市若草山の芝の調査を開始。宮崎大学、東北大学との共同研究によるDNA鑑定やゲノム解析で固有種であることが判明。さらに研究班は、芝の種子を食べるシカの消化液に似た薬剤に芝の種子を浸すなどの化学的処理と、発芽容器によって、発芽率を90%近くに高めることに成功。一般的に自然下の芝の発芽率は約10%で、これにより芝生を剥がすことなく、種子で固有種を増やす方法を日本で初めて確立した。

この実績をもとに生徒たちは調査を開始。宮城県石巻市の島、金華山の自生種が高い耐塩・耐寒性をもっていることを発見。同島を守る黄金山神社と環境省の許可を得て種を採取した。2014年からは同県鳴子温泉の耕作放棄地で芝の生産を進める農園の活動に賛同し、同班もこの地で金華芝の生産を始めた。現在は8万uにまで栽培面積を増やしたが、河川等の公共事業に使用するには最低10万uの供給量が必要という。同班の生徒たちは今年7月にも同農園を訪れ、学校で育てた苗6000株を植え、2年前に植えた芝から手作業で種子を採取した。種子から増やすことで多様性を維持した芝を供給するのが目標という生徒たち。被災地復興をアシストするブランドにしたいと意欲を燃やす。
(2019年9月掲載)
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