福島県　塙工業高校　和太鼓部のみなさんの善きことニュース

福島県立塙工業高校の和太鼓部が、東日本大震災と原発事故の支援に感謝し、大阪、京都、奈良、鎌倉の社寺などで「奉納演奏」を行った。７月末、滋賀県で開催された全国高校総合文化祭（総文祭）に初参加するのにあわせて部員たちが企画した。

奉納演奏の前にまず訪問したのは、京都・宇治市の和太鼓サークル「渦」。同サークルは昨秋、被災者支援コンサートを開き、収益など約６０万円を福島県教育委員会を通じて和太鼓部に寄付した。和太鼓部は原発事故で避難中の和太鼓団体の大太鼓を借りるなどして活動しており、「渦」の寄付金で新たに太鼓１０張りを購入。これらの太鼓を持って「渦」のメンバーと和太鼓交流を行った。

今回の奉納演奏は福島県教育庁の助成による復興ＰＲの一環で、初日の会場は大阪城公園の天守閣前。二日目は清水寺の仁王門前、伏見稲荷大社では重要文化財の外拝殿、東大寺の中門で。最終日は鎌倉の高徳院大仏前、鶴岡八幡宮では源義経の妻、静御前が舞ったという舞殿で演奏した。

各会場では部顧問創作の「山呼（さんこ）」や「流星」、「天響」の３曲を披露。外国人を含む多くの観光客から大きな拍手と声援が送られた。また部員たちはお米など地元塙町の特産品を配布し、「元気な福島」をアピール。市民や観光客との交流を楽しんだ。

部員たちは「多くの支援への感謝の気持ちを音に乗せた」「奉納演奏での声援を胸に福島復興に努めていきたい」と元気な笑顔で話していた。