佐賀県 唐津南高校 「松露プロジェクトチーム」のみなさんの善きことニュース

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善きことをした高校生達

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陸前高田市の「松原再生を」と苗木作りに挑戦 被災地の希望に

佐賀県 唐津南高校 「松露プロジェクトチーム」のみなさん

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岩手県陸前高田市の海岸に、全長約2キロにわたって続く国指定名勝「高田松原」がある。江戸時代以来の防潮林であり、「日本百景・全国森林浴の森100選」にも選定された白砂青松の景勝地であった。しかし、「東日本大震災」による大津波によって、約7万本もの松は流され、たった1本の松だけが残された。この壊滅的な被害を受けた「高田松原」の再生に協力しようと、佐賀県立唐津南高校の生徒が松の苗木作りに取り組んでいる。

苗木の栽培を進めているのは、同校の「松露(しょうろ)プロジェクトチーム」の10人。きっかけは、陸前高田市民から復興のシンボルとして、「奇跡の一本松」と呼ばれるこの一本松の樹勢が衰弱しはじめたとの新聞記事を読んだことから。

同チームでは、2004年から地元、唐津市の名勝「虹の松原」を守ろうと、健全な松原の指標とされるキノコの「松露」の復活を目指して、環境整備に取り組んでいる。

メンバーたちは「松原保存にかかわってきた自分たちらしい支援をしたい」と、4月末から苗の栽培をはじめた。「虹の松原」に移植するために、06年から育てて来たクロマツを利用し、新芽をポットに植える方法と松ぼっくりから取り出した種子をまく方法で取り組んで来た。しかし、生徒は苗木栽培の経験がなく、新芽を植えた75株のうち16株が枯れたほか、種子からの発芽も思ったような結果が得られなかった。このため、県林業試験場に助言を求め、土壌や栽培方法を見直すなど試行錯誤を続けている。

高田松原一帯は津波で砂浜が消失し、地盤も沈下。復興策の検討も始まったばかりで、技術も費用も必要な「松原再生」の論議はまだまだ先という。

しかしチームの生徒は、「被災地と足並みを揃えながら、数年がかりで続けるプロジェクト。目標は100本前後。後輩たちに大きく育ててほしい。」「各地から支援を広げ、再生の弾みにつながれば」と意気込む。顧問の教諭も「生徒の思いが被災地の希望となれば」と話し、松の栽培に向けた生徒の今後の活動に期待を寄せていた。
(2011年10月掲載)
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