福岡県 福岡西陵高校 管弦楽部のみなさんの善きことニュース

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善きことをした高校生達

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岩手の音楽仲間を応援しよう 慈善演奏会を開催

福岡県 福岡西陵高校 管弦楽部のみなさん

1975年に設立された福岡市立福岡西陵高等学校。「広い視野を持ち、国家・社会に貢献する誠実にして有為な人間を育成する」ことなどを教育目標とする同校では、隣接する特別支援学校の生徒との交流など、様々な活動を展開している。

福岡市内ではまだ珍しい高校生フルオーケストラである管弦楽部も、全国大会で優れた成績を残しているだけでなく、地域行事での演奏、「オーケストラまるわかりコンサート」の継続開催や「小学生のためのオーケストラコンサート」の開催など、福岡市民の財産としてのオーケストラとして、地域交流や社会貢献活動に取り組んでいる。

3月11日に起きた東日本大震災は、同部の生徒にも大きな衝撃を与えた。昨年の12月に、全国高等学校選抜オーケストラフェスタで東北地方のオーケストラ部と共演しており「どうしているか心配で胸が痛くなった」と話す。3月13日には部員たちで自主的に募金と支援物資を集める活動を実施した。

そして、東日本大震災の被災者支援のためのチャリティコンサートを開催することを決め、コンサート会場で義援金を募ることにした。

同部では、2005年の福岡沖地震の際も、被災地の玄界島(西区)を支援する慈善コンサートを開いている。今回は東日本大震災を受け、準備を進める中で、岩手県立高田高校(陸前高田市)が津波で被災し、吹奏楽部の楽器も壊れたり流されるなどしたという話を聞き、「音楽を愛する仲間を助けよう」と、チャリティコンサートの義援金で壊れた楽器の修理代などに充ててもらうことにした。

部員たちは、現地でボランティア活動をし、高田高校の吹奏楽部の生徒と知り合ったという福岡市の心理カウンセラーからこの状況を知った。高田高校の吹奏楽部では楽器が水に浸るなどの被害があり、部員たちは「楽器を演奏したい」との思いを募らせていたという。部員たちは管弦楽部顧問の教諭と話し合い、義援金を高田高校に送ることを決めた。

そして5月4日、「東日本大震災復興支援コンサート」の会場となった西市民センター(福岡市西区)には、多数の市民が来場。国内外で活躍する指揮者の曽我大介さんが震災犠牲者の慰霊のために作曲した「Kibou」など約10曲を演奏し、最後に被災地で今一番リクエストが多いという「ふるさと」を歌うと、涙する観客も見られた。

また、会場で集まった募金も総額で52万2994円となり、高田高校吹奏楽部に役立ててもらうため、早速送金した。

部員たちは「音楽を愛する仲間として、高田高校の生徒のつらい気持ちは理解できる。少しでも役に立てれば」と話し、快く募金に応じてくれた市民に感謝の言葉を述べていた。
(2011年7月掲載)

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