香川県　高松市立木太南小学校　児童のみなさんの善きことニュース

２０２２年７月、閉校した高松市立鶴尾中学校から、同市立木太南小学校にグランドピアノが贈られ、ストリートピアノとして玄関ホールに設置された。ただ１９６６年から使われてきたピアノとあって、表面の痛みが目立っていたことから、同校では、地域の人々にピアノを広く知ってもらい、児童らとのふれあいの場にしようと、ピアノに絵を描いて美しく蘇らせる「夢づくりプロジェクト」を企画。今年６月に児童と保護者、同校を卒業した中学・高校生による実行委員会を設置し、テーマを「木太南の自然」に決めた。

７月２７日、ピアノの下地塗りを実施。実行委員の児童も参加して白のペンキを丁寧に塗り上げた。

８月の２、３、４日は、木太中学校美術部員と同小ＯＢの高松工芸高校デザイン科の生徒が、下絵を制作。町や学校から見える屋島の山、空や飛行機、電車などを背景として描き、８、９、１０日に木太中学校美術部員が色塗りを行った。

２８、２９日の両日は児童たちの出番。中学生と高校生、同小職員が児童が考えた花や動物、魚、虫などの絵をピアノに転写、児童たちは自分の絵に思いを込めて彩色し、描き上げた。児童たちは「難しかったけど、うまく塗れてうれしい」「完成したら弾いてみたい」と満足そう。

ピアノは、ニスを塗布するなどの仕上げ作業を行い、９月末に完成。１０月１３日にお披露目コンサートが開かれ、児童たちは地域の方が演奏する曲に合わせて歌うなどして喜んでいた。実行委員を務めた６年生はＰＴＡや中学生、高校生など多くの人の協力に感謝し、地域の人々の交流の場として、ストリートピアノを楽しんで弾いてほしいと願っていた。