世のため、人のために立派な行いをしている小学生・中学生達を紹介します。
子供達の活躍を、ぜひご覧ください。
最新のニュース
■ ここで涼んで 高崎の魅力描いた日よけシート、商業施設に設置 群馬県 高崎市立塚沢中学校 美術部のみなさん
■ 外来生物のこと学んだ知識生かして 小学校で出前授業 沖縄県 石垣市立伊原間(いばるま)中学校 11人の1年生
■ 在来植物を守ろう! 抜いて抜いて特定外来植物15年かけ根絶 青森県 八戸市立種差小学校 3〜6年生のみなさん
■ 点字ブロック破損箇所を調査 視覚障害者の安心安全へ、修繕を市に要望 岡山県 岡山市立操山(みさおやま)中学校 ボランティア委員会の3年生
全国的に猛暑の夏となった2024年。群馬県高崎市では、市民に涼む場を提供しようと、市内のショッピングモールの広場の休憩コーナーに、中学生たちが描いた日よけシートが設置された。
描いたのは高崎市立塚沢中学校の美術部員たちで、4月にショッピングモール側から「たかさき」をテーマに制作を依頼され、スタートした。
3年生の部員がデザインを担当。「私たちのまち たかさき」のタイトルで、歴史や文化、自然、食など高崎市の魅力を多彩に盛り込んだ図案を、約3ヶ月かけて完成させた。
図案では、画面中央を走る上越新幹線、7〜8世紀に刻まれた3つの石碑「上野三碑(こうずけさんぴ)」や古墳など古代の遺跡、画面遠くには榛名山と白鳥をかたどった遊覧船が浮かぶ榛名湖、地上21階、地下2階建ての市庁舎や名物焼きまんじゅうなどを。また、画面左側には、90年近く市民を見守り続けている高崎市のシンボル「高崎白衣大観音」、右側には、デザイン担当の部員が特にこだわったという、高崎市民のソウルフード「高崎パスタ」を美味しそうに頬張る縁起物の「高崎だるま」を配置。「高崎だるま」の特徴である鶴を表現した眉毛、亀を表した髭も丁寧に描かれ、日差しを避け休憩する買い物客などが、日よけシートを眺めながら談笑する姿も。
10月末まで設置される予定で、8月20日、ショッピングモールを訪れた部員たちは、「部の作品が公共の場に展示されるのはあまりないので嬉しい」と話し、「多くの人に観てもらって、高崎の魅力を知ってもらえれば」と願っていた。
(2024年9月掲載)
石垣市立伊原間中学校は、2009年から地域の自然を学ぶ活動の一環として、1年生が地元でエコツアーを展開するガイドスタッフを講師に、外来種問題の環境学習に取り組んでいる。
2024年度は11人の生徒が、外来種生物への関心と理解を深めた。
授業は5回あり、1回目の活動は、特定外来生物に指定されている南アメリカ原産の「オオヒキガエル捕獲作戦」。学校周辺でオオヒキガエルを捕獲し生態や生息環境を知ることが目的で、今年は5月10日に実施し、生徒たちは9匹を捕獲した。
2回目は外来種の基礎知識を学び、3回目は冷凍保存していたオオヒキガエルの食性調査。生徒自ら解剖し、何を食べているのか胃の内容物を調査する。
4回目は座談会形式で外来種問題が抱える「命」について考え話し合い、最終回となる5回目は、これまで学んだ成果を小学生に伝える出前授業で、今年は6月28日に市立伊野田小学校で行った。
当日は1年生11人が同校を訪問。5、6年生を前に、石垣島に生息する外来生物や特定外来生物を写真で紹介し、クイズやゲームを交えながら説明した。
11人が外来種を増やさないために「他の場所に持ち出さない。生き物を簡単に捨てない。責任を持って世話をしよう」と呼びかけると、児童たちは大きな声で「はい!」と応えていた。
次に校庭内に生息する外来生物の探索を実施。体育館付近で「センダングサ」を発見した程度で、11人は「校庭をきれいにすることが対策になるのかもしれない」と注目していた。
授業を受けた児童たちは、とてもわかりやすく、外来生物が身近にいることに気づいたと話していた。
(2024年8月掲載)
2024年6月6日、八戸市立種差小学校の児童が教職員と共に、同校に隣接する種差海岸で、特定外来植物「オオハンゴンソウ」の駆除活動を行った。参加したのは3年生から6年生までの13人。2009年から続く取り組みで、今回は2年ぶりの活動。初めに6年生がオオハンゴンソウが帰化植物であること、繁殖力が強く、種差海岸の在来植物の生態系を脅かす存在であることなどを説明。「みんなで協力して抜きましょう」と呼びかけた。
児童は駆除活動を行う現場で、種差海岸ボランティアガイドクラブのメンバーから駆除の仕方を学んだ後、作業を開始。児童は、オオハンゴンソウとよく似たヨモギや在来植物と間違えないよう慎重に見極めながら、鎌を使って根が残らないよう約170本を引き抜いた。
同校児童の担当領域は約400平方メートル。15年に及ぶ駆除活動では500本以上抜いていたこともあり、オオハンゴンソウの数は大幅に減少。今回の取り組みでほぼ根絶したと見込まれることから、児童の活動は今年度で最後となる。
「根っこをしっかり取るのが難しかった」という子供たち。先輩から受け継いだ駆除活動が終わることについて「みんなと一緒に頑張ったから、うれしい」「大変だったけど、楽しかった思い出もあるのでさみしい」と話す。児童を見守った教諭は「感慨深い。協力してくれた地域の皆さんに感謝したい」と語り、これからも子供たちと共に地域の自然を大切に守り、地域の良さを伝える活動を続けていくと力を込めた。
(2024年7月掲載)
1967年3月18日、視覚障害者のための「点字ブロック」が、世界で初めて敷設された岡山市中区原尾島交差点。同交差点近くの市立操山中学校のボランティア委員会は、県立岡山盲学校の生徒たちと2010年に設置された「発祥の地記念碑」の清掃活動を10年以上続けている。また、3月18日の「点字ブロックの日」の啓発イベントにも参加。2024年のイベントでは、壊れた点字ブロックを調査・点検した。この活動をきっかけに同委員会では「点字ブロック破損箇所調査プロジェクト」を立ち上げ、校区内の点字ブロックの破損状況や、設置してほしい所などを調べることにした。全校生徒に協力を呼びかけたところ、破損箇所の他、車道に近い、電柱に近いなど視覚障害者にとって危険な所など約80箇所もの情報が提供され、同委員会が地図にまとめた。
6月6日、同委員会の3年生12人に視覚障害者を支援するNPO法人のメンバー、視覚障害者の方などが参加し、約80箇所の現地調査をおこなった。
当日は3班に分かれ、地図を見ながら破損箇所を一つ一つ点検。改修が必要な所をチェックした。
参加した視覚障害者は「点字ブロックが壊れていると道に迷ってしまう」「車道に近い、電柱に近いなど私たちには気づかないところを指摘してくれて助かる」などと感謝。同委員会の生徒は「点字ブロックの重要性を考える上で、私たちの行動が一つの問題提起になれば」と話し、今後、壊れている所や点字ブロックを設置して欲しい所などをまとめ、目の不自由な人だけでなく、誰もが安心して歩ける街づくりをの思いを込めて、7月23日、市に陳情をおこなった。
(2024年7月掲載)