栃木県 黒羽高校 有志生徒のみなさんの善きことニュース

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善きことをした高校生達

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小中生とコシアカツバメ研究 最優秀賞受賞など高評価

栃木県 黒羽高校 有志生徒のみなさん

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今年2月、栃木県大田原市の県立黒羽高校で、同市黒羽地区に飛来するコシアカツバメを研究する2、3年生の有志生徒は「第73回栃木県理科研究展覧会・発表会」に出場。「コシアカツバメはなぜ減少したのか?」「コシアカツバメはアリが大好き」を発表し、共に最優秀賞を受賞する快挙を果たした。

コシアカツバメは、夏期に繁殖のため九州以北に飛来するツバメ科の鳥で、腰が赤く、とっくり型の巣を作る。近年急速に分布域を縮小させ、28都県が絶滅危惧種などに指定しており、栃木県は未指定だが個体数は減少傾向にある。

そこで生徒たちは、生態を明らかにすることで、個体数減少の原因を究明しようと「栃木県大田原市に生息するコシアカツバメの繁殖個体群に関する研究」を、公益財団法人中谷医工計測技術振興財団の助成を受けて、2018年にスタート。初めに市立黒羽中学校の全生徒の協力を得て、同市黒羽地区のコシアカツバメの分布域を調査。結果はわずか4地域で、巣の数も激減していた。続いて黒羽小学校に作られた巣にファイバースコープカメラを取り付け、巣の中での繁殖の進行など生態の様子を観察。さらに糞を採取して餌を分析。多くがアリで、一部に水生昆虫が含まれており、これは日本初の発見という。

現在は、営巣地の黒羽小学校と川西小学校の児童たちと観察、データ収集を継続。学校祭や小学校で展示発表を行い、児童生徒、地域の人にコシアカツバメが激減している実態を訴える活動も実施している。

こうした同校生徒の研究は、日本鳥学会での発表、科学雑誌での紹介の他、昨年12月には、東京大学で行われた科学教育の発表会でポスター発表を行うなど、高く評価されている。今後は、営巣可能な環境を提供するなどして、繁殖や個体数を増加できるかを検証し、小中学生たちとコシアカツバメの保護に役立つ研究を進めたいと話している。
(2020年2月掲載)
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