長野県 上伊那農業高校 生物科学科・バイテク班のみなさんの善きことニュース

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善きことをした高校生達

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県がアツモリソウ回復事業認定 美ケ原の自生地で保護活動

長野県 上伊那農業高校 生物科学科・バイテク班のみなさん

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長野県内で絶滅の恐れがあるラン科の「アツモリソウ」。栽培目的での乱獲やニホンジカによる食害などで個体数が激減、現在では環境省の絶滅危惧第II類、長野県の特別指定希少野生動植物に指定されている。このアツモリソウの保護と人工栽培に、長年取り組んで来たのが、長野県上伊那農業高校生物科学科のバイテク班の生徒たちだ。

同班は9年ほど前からアツモリソウの無菌培養による人工増殖の研究に取り組んできた。そして、これまで培って来たバイオ技術を活かし、野生種の増殖・保護にも挑戦したいと考えた生徒たちは、昨年度から長野県環境部と林野庁と連携。自生地のひとつ美ヶ原高原のアツモリソウの保護活動を行うことになった。

今年5月、同校は長野県からアツモリソウの野生個体回復事業の認定を受けた。高校への同事業認定は初めて。認定式当日には「富士見町アツモリソウ再生会議」の委員から、人工交配の方法を学んだ。

生徒たちは6月、美ヶ原高原の自生地で開花している個体への人工授粉を実施。「受精がうまくいけば約2週間でさやが膨らんでいると思う」と話す。野生種のアツモリソウの開花を初めて見た生徒たちは「まだ1輪、昨年は3株しか開花を確認できなかったといい、危機的状況を痛感した」「バイテク班の知識と技術でアツモリソウを守り、身近に感じられる花になるよう増やしたい」と決意を述べる。

なお、8月には未成熟種子の採取と無菌は種などを行う予定だ。
(2016年7月掲載)
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