東京都　小野学園女子中学校　ホタル自生研究室のみなさんの善きことニュース

今年５月末、東京の小野学園女子中学校の生徒たちが管理運営する「大井町自然再生観察園」で開かれたホタル鑑賞会「ホタルの夕べ」に、地域住民など多数の人々が訪れた。「理系に強い女子校」として優れた実績を誇る同校の理科教育プログラムの一つ「ホタルプロジェクト」の成果を地域に還元するイベントだ。

同プロジェクトは、ホタルが自生できる環境は人間にとっても優しく美しい環境であるという理念のもと、ホタルの自生研究に取り組んで来た。

２００９年には全学年の授業として「ホタル学習」がスタート。２年生が「都会における自然環境の復元」をテーマにビオトープをデザインした「大井町自然再生観察園」が１３年に完成。生徒たちはこのビオトープを拠点に卵から飼育、エサの量、水温、水質などをチェックし、２センチ程の幼虫に育つと観察園の川に放流する自生研究を進めている。また２年生は毎年夏に群馬県や福島県のホタルの里に行き、東京農業大学地域環境科学科の教授の指導で、ホタルの生態を学ぶ調査合宿も実施している。

こうした生徒たちの取り組みは多くの分野から評価され、「川の日ワークショップ学会」準グランプリ、「緑の環境デザイン賞」国土交通大臣賞などを受賞している。

生徒は「ホタルの飼育は大変だが、無事に育ち光を放ち飛ぶ姿を見ると達成感がすごい」といい、みんなの力で都市の自然環境再生に努めていきたいと語っていた。