富山県 早月(はやつき)中学校 全生徒のみなさんの善きことニュース

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「福島に笑顔の虹を」 被災生徒にメッセージを添えて手作りうちわを贈る

富山県 早月(はやつき)中学校 全生徒のみなさん

世界的なホタルイカ生息地であり、近年工業都市として発展する街、富山県滑川市に、市立早月中学校がある。「文化と平和を愛し、健康で自立性のある人間の形成を目指す」を教育方針とする同校の生徒は、学校生活を通して自主性を磨くとともに、学校近くの介護老人保健施設「なごみ苑」でのボランティア活動など、地域交流、地域貢献活動にも力を入れている。

日々平和を愛し、心を育む同校生徒に、3月11日に起きた「東日本大震災」は、大きな衝撃を与えた。大地震に続く大津波に流される車、船、家々、そして、まち……。ニュース映像を見た生徒は、「被災地の人々に対して何か役立つことが出来ないか」とみんなで考えた結果、手作りのうちわに励ましのメッセージを書き込んで贈ることにした。

今回のうちわの送り先は、福島県の相馬市立中村第二中学校。生徒数241人。一時避難所にもなっていた中村第二中学校では、生徒の約3割が被災し、生徒ひとりが犠牲になった。

早月中学校の生徒は、およそ5人で1枚のうちわに、虹の絵や「福島に笑顔の虹が架かるように」「富山から元気を届けます。みなさんに笑顔が戻りますように」などのメッセージを寄せ書きし、250枚ほどを仕上げた。

そして7月4日、生徒会役員や有志生徒24人が集まり、全校生徒がメッセージを書き入れたうちわの紙を骨組みに貼付ける作業を行った。参加した生徒は「中村第二中学校の全生徒に、早月中学校の生徒一人ひとりの想いが伝わるよう、1枚1枚ていねいに貼り付けた」と話す。また、今回の活動の中心となった生徒会のメンバーは、「中学生同士、気持ちが伝わると思った。一緒にがんばろうという思いで、『がんばってください』と書くのはやめました」と、中村第二中学校の生徒への気遣いをみせていた。

生徒の思いやりある活動を見守った教諭は、今年度の生徒会スローガン『虹』そして重点目標「絆広がるかけ橋 信じ導く道標 色鮮やかに」をしっかり形にした、と高く評価していた。

なお、うちわは、中村第二中学校に無事届けられた。
(2011年8月掲載)

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