新潟県 柏崎工業高校 防災エンジニアコースのみなさんの善きことニュース

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善きことをした高校生達

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「中越沖の恩返し」と地震被災の長野県栄村で復興支援

新潟県 柏崎工業高校 防災エンジニアコースのみなさん

「東日本大震災」が起きた翌日の3月12日、長野県・新潟県の県境でマグニチュード6.7の直下型地震「長野県北部地震」が発生した。震度6強を観測した長野県栄村では、33棟の住宅が全壊、大規模半壊・半壊も計150棟に上るなどの大きな被害を受けた。この栄村の復興を支援しようと立ち上がったのが、新潟県立柏崎工業高等学校電気科の防災エンジニアコースで学ぶ生徒で、3月27日に同村を訪問。春の雪が降る中、被災ゴミ分別などのボランティア活動に取り組んだ。

同コースは、中越沖地震(2007年)を機に、09年に県内の高校で初めて創設された。災害時などの非常時に、防災リーダーとして、電源や通信の確保など、豊かなボランティア精神で地域社会に貢献できる人材の育成を目的としており、生徒は普段、電気科の通常の授業に加え、防災に関する授業で土のうの積み方やテントの張り方、急病人の運び方などを学んでいる。

今回は被災した栄村や住民のためにできることを、と学校側が支援を申し出た。当日は1、2年生(現2、3年生)44人のうちの15人と学校長、3人の引率教諭、PTAの会長と副会長が参加。

生徒は2班に分かれ、栄中学校を訪れた10人は、同校グラウンドに設置されたゴミ処理場で、村の職員らと共に、被災者が持ち込んだ家具や家電製品などの廃棄物を、金属、埋め立て用、古紙などに仕分けしたり、処理施設に向かうトラックに載せたりする作業を手伝った。

もう1班の5人は、被災住宅で倒れた家具を元に戻したり、散らばった食器や衣類を整理したりする作業を行った。

村民からは、「廃棄された大型のゴミの解体処理する作業を素早く行ってくれ、さすが、柏工の生徒さん」と感謝の声が聞かれた。

当日参加した生徒は「豪雪地帯の復興作業は大変だと実感した。栄村のため、自分のできることをしたい」と話す。また、中越地震、中越沖地震を経験したという生徒は「被災者の苦労が分かるので、助けになればと思い参加した。ゴミ処理の仕組みも分かって勉強になる」と話していた。

また同コースの生徒は、3月21日から新学期が始まる4月上旬まで、新潟県刈羽村老人福祉センターを毎日2〜4人が交代で訪問。ここには「東日本大震災」で被災した福島県の人々が避難生活を送っており、生徒は避難所での荷物の仕分け、清掃、炊きだしの運搬などの奉仕活動を行っている。その中で、一番のお手伝いは、子どもたちと遊ぶことで、多くの子どもたちが生徒の訪問を心待ちにしていたという。

中越沖地震で被災した時、大勢のボランティアの支援を受けたという生徒は「当時の恩返しができて良かった。さらに社会に貢献できるよう頑張りたい」と力強く話していた。
(2011年4月掲載)

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