北海道 西芦別小学校 全校児童のみなさんの善きことニュース

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善きことをした小学生・中学生達

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炭坑の往時の姿を巨大貼り絵に 当時を知るお年寄りも感動

北海道 西芦別小学校 全校児童のみなさん

「星の降る里」をテーマに観光のまちづくりをすすめる北海道芦別市に、1940年(昭和15年)に開校した同市立西芦別小学校がある。同校は全児童数20数人の小さな学校だが、子どもたちは、日頃の学校生活や地域との交流などを通して、郷土を愛する心を豊かに育んでいる。昨年秋には、芦別市旭ヶ丘にある「ライオンズの森」で開かれた「自然公園清掃と観察会」に参加。鳥の巣箱作りや森の清掃活動を行っている。

今年2月には、児童全員(2010年度22人)で、かつて炭坑の町として栄えた芦別市を描いた巨大貼り絵を完成させた。

芦別市は、明治30年代から石炭を掘りはじめ、1913(大正2)年、三菱鉱業が開鉱したのを契機に、1939(昭和14)年には三井芦別炭鉱が開鉱するなどして徐々に拡大。人口も約7万5000人に達して「炭坑のまち芦別」を築いた。

同校も開校当初は炭坑の配給所を校舎としていた。石炭産業の興隆に伴って児童数も増加し、1958(昭和33)年には児童数2500人を越える大規模校となった。しかし、1960年頃からの石油を中心にしたエネルギー革命により、石炭産業の合理化が進み始めると共に児童数も減少し、昨年度はわずか22人となった。

今回、全児童で描いた貼り絵は、地域の歩みを考える総合的な学習の一環として昨年6月から制作をスタート。下絵描きから色紙の切り貼りまで、児童みんなで協力し合いながら作り上げた。サイズは縦3・2メートル、横4・2メートルで、芦別市の緑の野山を背景に、1992(平成4)年に閉山した旧三井芦別炭鉱をモデルにした立て坑や選炭場、炭鉱労働者をたたえて今も頼城町に立つ「坑夫の像」を力強く表現するなど、ちぎった色紙を下絵に合わせて巧みに貼り合わせ、巨大な1枚の絵に仕上げた。

2月9日には、同炭鉱で電気保安係として30年以上も務めたというYさんが同校を訪問。当時の仕事や暮らしぶりを子どもたちに話した。そして、巨大貼り絵を間近で見たYさんは、その迫力に驚いた様子で「炭鉱の歴史を大事にしたいという、西芦別小の子どもたちの気持ちが伝わってきます」と喜んでいた。

22人の児童が半年以上かけて完成させた貼り絵は、3月に体育館の壁に掛けられ、卒業式に公開された。式に参列した保護者からも、素晴らしい出来栄えと感動の声があがっていた。
(2011年4月掲載)

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