栃木県 中小学校 児童のみなさんの善きことニュース

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善きことをした小学生・中学生達

世のため、人のために立派な行いをしている小学生・中学生達を紹介します。
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自分たちで飼育したほたるで、地域と交流を深める

栃木県 中小学校 児童のみなさん

栃木県の南端に位置する小山市に、1873(明治6)年に創立した市立中小学校がある。シンボルツリー「えのき」に見守られて成長する同校の児童は、地域の人々を愛し、郷土の自然や環境を大切にする子供たちだ。

ことしの6月4日には、今年で9回目となる「ほたるを観る会」を開催した。同校と地域のボランティアでつくる「ほたる飛び交う中地区をめざす運動の会」が主催。夕方には卒業生や地域の人たちも大勢訪れ、児童が校内のビオトープ(人工水路)で育てたほたるの光の舞を楽しんだ。

10年ほど前、当時の児童が、学校近くを流れる巴波川がかつてはほたるの名所だったことを知り、「巴波川にほたるを甦らせよう」と立ち上がった。そこでまず、ほたるはきれいな水しか棲めないことから、巴波川の清掃活動に取り組む他、ほたるの飼育にも努めてきた。地域も、この子供たちの夢を叶えようと、「ほたる飛び交う中地区をめざす運動の会」を結成。「3年間で中小学校のビオトープにほたるを飛ばそう」と、ビオトープづくりをスタート。学校、PTA、自治会、小山市、教育委員会や多くのボランティアの協力を得て、2002年に完成させた。

そして、子供たちはもちろん、運動の会、地域の人々の願いが通じたのか、翌年からほたるがビオトープで飛び交うようになった。

同校の児童は、巴波川の清掃、ビオトープの整備を行う他、今年の2月には、ボランティアの方々や学校で飼育した幼虫約1000匹をビオトープに放流。5月末頃からほたるが光を輝かせて飛ぶ姿が見られるようになった。

「ほたるを観る会」当日、多くの来賓を迎えての式典では、6年生がほたるや巴波川に関する研究活動を発表した。続いて、「オスとメスでは、どちらが大きいか」など、ほたるに関するクイズもあり、正解するたびに子供たちから歓声が上がった。

夕方からは体育館で、ほたるかご作りやほたるの折り紙などを楽しむイベントを開催した後、地域の人々とビオトープのほたるを観賞。交流を深めた。

“認め合い、響き合い、輝かし合うなかで、やさしく かしこく たくましく 生きる”中小学校の子供たち。その豊かな心で自ら学び、生き生きとした行動力が、必ずや巴波川にほたるを甦らすことだろう。
(2010年6月掲載)

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