
世のため、人のために立派な行いをしている高校生達を紹介します。
高校生達の活躍を、ぜひご覧ください。
最新のニュース
■ 震災記事活用 災害時の対応、児童と学ぶ 兵庫県 須磨友が丘高校 生徒会のみなさん
■ のどかな雰囲気、味わって ローカル線の駅舎に飾るのれん作成 広島県 日彰館高校 書道部のみなさん
■ 地元豊中の戦跡マップ製作 平和の大切さ伝えるガイドツアー開く 大阪府 箕面自由学園高校 文理探究コースの生徒のみなさん
■ 魚と植物を同時に育てる循環型農法を研究 宇宙での実用化目指す 岡山県 東岡山工業高校 東工アルテミスプロジェクトのみなさん
■ 沖縄戦、物言わぬ語り部「ガマ」で収集のガラス片を加工 慰霊の思い込め 沖縄県 那覇高校 インターアクト部のみなさん
■ 学校で初の子ども食堂開催 遊んで学んで子どもたちの居場所作り支える 愛媛県 今治南高校 魅力化プロジェクトチームのみなさん
■ 郷土料理「ずうし」復活、商品化 地元企業と協力、味を再現 佐賀県 早稲田佐賀高校 「team生あんこ」のみなさん
■ 命を守れる行動がとれる人を増やしたい AEDの使い方など講習会実施 広島県 基町(もとまち)高校 「基町高校PUSHプロジェクト」メンバーのみなさん
■ 健康教育推進 連携先の医療センターに、感謝の本棚を制作して、寄贈 佐賀県 佐賀工業高校 建築科3年生のみなさん
■ 公民館に防災ベンチ、寄贈 平常時は憩いの場 災害時は簡易トイレに 大分県 日出(ひじ)総合高校 機械電子科3年生のみなさん
■ いつも応援ありがとう 除排雪ボランティアで地域貢献 青森県 弘前南高校 野球部、男子・女子バスケットボール部のみなさん
■ 「おむすびの日」に子ども食堂 学園祭の収益、地域に還元 沖縄県 八重山農林高校 ライフスキル科のみなさん
■ プラスチックごみから海を守る思い込め 「麦わらストロー」を製作・商品化 和歌山県 熊野高校 Kumanoサポーターズリーダー部のみなさん
兵庫県立須磨友が丘高校では、2022年度から新聞の震災記事を使って、近隣の神戸市立横尾小学校の児童を対象に、防災の大切さを学ぶ授業を展開している。
活動の主体となっているのは生徒会に所属する生徒たちで、2026年2月4日、4回目となる授業を同小の6年生を対象に実施した。
当日は生徒会役員12名が講師役として同小を訪問。「災害時に必要な知識と行動を考える」をテーマに、児童たちと震災が起きた時の備えや対応について考えた。
生徒たちは、阪神淡路大震災(1995年)、能登半島地震(2024年)を報ずる新聞記事を教材として活用。児童たちは発生当時の記事を読み比べ、「避難所ではどんな困り事があるのか」「自分がその場にいたら、どんな行動を取るのか」「地震に備えて、今から何をするのか」をテーマに防災授業を展開。児童たちは、「避難経路を確認する」など、記事から気づいたこと、考えたことを付箋に書き込んだ他、高校生からの問いかけには、懸命に考え、意見をまとめ答えていた。
生徒たちも、小学生と一緒に記事を読み解きながら、アドバイスを送ったり、子どもたちからの質問には、わかりやすく丁寧な言葉で対応。児童たちは「新聞を読んで避難所の暮らしについて知ることができた」「トイレが災害のときに大きな問題になるとは知らなかった」「家に帰って、ちゃんと備蓄できているか確認したい」などの感想が寄せられ、講師役を務めた生徒たちは「今回の授業が、防災を自分のこととして考えてもらうきっかけになれば」と話していた。
(2026年4月掲載)
「地域を愛し、地域に貢献できる有用な人材を育成」を教育目標の一つとする広島県立日彰館高校。生徒も教えに応え、2026年2月13日には、書道部の部員が、JR福塩(ふくえん)線の「備後安田駅」の駅舎に取り付けるデニム地ののれんを作った。
2023年3月には、同校の最寄駅「吉舎(きさ)駅」に、書道部と美術部が協力してのれんを作成しており、今回が2回目の取り組み。
いずれも、駅近くのカフェ経営者が発起人となり、田園風景の広がる駅や地域の魅力を発信しようと企画。吉舎町に製造工場を持つデニムメーカーと同校に協力を依頼し、実現した。
のれんは駅舎の道路側とホーム側の2種類あり、縦80センチ、横185センチの紺色の地に、ホーム側には、中央に書道部員の手により、「備後安田」の駅と土地柄を印象付ける、温かみと優しさをたたえた文字が、白く鮮やかに記され、右には発起人が描いた駅舎と一両編成の列車、地元の希少な動植物のナゴヤダルマガエルと山野草のユキワリイチゲなどの絵が、左に鎌倉時代に後鳥羽上皇が立ち寄り詠んだとされる「知らで見ば 富士(ふじ)とは言わん 備後なる 富士(とみし)の山にかかる白雲」の和歌が記されている。また道路側は、中央に発起人の絵、左右に「備後」と「安田」の文字を配している。
同駅は、JR西日本によると乗降客は1日平均2人、列車は通常1日上下5本という駅だが、部員たちは「町おこしにつながれば」「先輩に続いて、のれん作りで地域貢献できてうれしい」と話し、「駅を訪れた時、ほっこりしてもらえれば、海外からも来てほしい」と願っていた。
(2026年4月掲載)
大阪府豊中市は、先の大戦末期の1945年6月から6回にわたって米軍の大空襲を受け、575人の市民が犠牲となった。戦争の悲惨さを後世に伝えようと、2025年9月、箕面自由学園高校文理探究コースの1年生が、地元豊中市の戦跡を記した「とよなか戦跡マップ」を製作した。
探究活動の一環で、同年5月に訪問した同市立郷土資料館と協力し、「戦後80年」の節目として、市内の戦跡マップ作りを進めることになった。
6月には、実際に戦争の跡地を巡るフィールドワークを実施。同市が戦没者を慰霊するため、豊島公園内に建てた「てしまの塔」。学徒動員先の軍需工場で生徒7人が亡くなった豊中高等女学校(現府立桜塚高校)の玄関前に立つ追悼のブロンズ像「ほむら野」像。焼夷弾による火傷跡が残るものの、今も実をつける柿の木など、15カ所を調査。生徒たちは豊中市の地図に各地点の番号と名称を記したほか、9カ所の戦跡については紹介する記事も作成した。
「とよなか戦跡マップ」のタイトルで9月に完成したこの地図を、生徒たちは広く活用しようと、主に市民を対象にした「戦跡ガイドツアー」を企画。生徒がガイド役となり、クイズを盛り込むなど、各戦跡を楽しくわかりやすい紹介に努め、参加者から好評を得た。
戦跡マップはA3サイズの折り畳み式で市教育委員会が発行し、郷土資料館で販売されている。
オンラインでも見られるよう、マップのデジタル化を進める生徒たち。マップを持って、豊中に残る戦争の傷跡を確かめてほしいといい、「若い世代の自分たちが平和の大切さを伝えることが大事」と今後の活動に意欲を見せた。
(2026年3月掲載)
岡山県立東岡山工業高校は、機械科、電気科、電子機械科、工業化学科、設備システム科の全5学科の生徒が連携。水産養殖と水耕栽培を同時に行う新たな循環型農法「アクアポニックス」の研究に取り組んでいる。
「アクアポニックス」とは、魚を養殖する水槽と植物を育てる鉢をつなぎ、魚の排泄物に由来する窒素やリン酸を養分として植物を栽培し、浄化した水を水槽で再利用する、環境に優しい循環型農法システムとして注目されている。
工業高校の生徒が「食料」を生産するのは珍しく、当初は淡水を利用し、川魚を養殖魚に、小松菜やイチゴなどの栽培を進めてきた。
研究の転機となったのは岡山理科大学との連携。同大学が開発した淡水魚も海水魚も育てられる人工の水「好適環境水」の技術供与を受け、メバル、ヒラメなどの海水魚の養殖を開始。メバルの県内飲食店出荷も実現した。
生徒たちは、アクアポニックスの実用化に向け、市場価値の高い海水魚の養殖に挑戦すべく、ハタ科の高級魚タマカイ約50匹の養殖とバナナの栽培に着手。さらに、ベニザケ約100匹と寒冷地で育つレタスやワサビなどを組み合わせた実験も始めた。
この際、魚の養殖用設備の拡張や装置の充実を図るための資金をクラウドファンディングで募集。多くの支援を受け、中庭に大型のアクアポニックス設備の建設や、新たな装置製作に充てることができた。
2024年度、生徒たちは、好適環境水を使って宇宙で魚を養殖し、植物も生産する先進的な取り組み「東工アルテミスプロジェクト」を立ち上げた。この大きな目標「宇宙アクアポニックス」の実現に向け、ノウハウを蓄積していくと話していた。
(2026年3月掲載)
太平洋戦争の末期に始まった沖縄戦で、住民の避難場所や野戦病院などとして利用された「ガマ(自然豪)」。沖縄戦の悲劇を伝承する「物言わぬ語り部」とも言われ、今も、戦没者の遺骨や遺品の収集活動が進められている。
2025年5月、沖縄県立那覇高校インターアクト部は、戦時にガマに避難した人々の遺骨や遺品の収集を、ボランティアで取り組む夫妻を講師に迎え、活動について学んだ。夫妻は、溶けて曲がったビール瓶や鉄製の水筒、弁当箱などの遺留品を生徒に見せ、「どうにかして遺族を見つけて返したい」と訴え、一緒に活動を、と呼びかけた。
同年6月から、部員たちは夫妻の指導で遺留品の持ち主を調べる活動に参加。その一環として、ガマで発見されたビール瓶や一升瓶のガラス片を洗浄。電気炉で約900度に加熱、溶着して、ペンダントやキーホルダーなどのアクセサリーに加工して、戦没者遺族に贈る活動も始めた。
「遺品を手にした時、持ち主がどんな人だったか想像した」と話す部員たち。ガラス片を収集したガマにゆかりのある戦没者を調べ、形見として遺族に直接手渡し、慰霊の思いを伝えたいという。
2026年1月、部員たちは、夫妻と糸満市のガマでの遺骨収集活動で、日本兵と見られる遺骨を発見。身元を特定するため、今後、遺族に国のDNA型鑑定の申請を働きかけたいと話す。
また、琉球大学教育学部附属中学校に出向き、沖縄戦の戦没者遺骨や遺族を探すボランティアとその活動を紹介する特別授業を行った。部員は「遺品を通して沖縄戦があったことや悲惨さを学ぶことができる」と語り、平和のバトンを次の世代につなげていきたいと話していた。
(2026年3月掲載)
創立100年の歴史を誇る愛媛県立今治南高校。生徒による多彩な地域貢献活動を伝統としており、休耕田を活用した高級オーガニックコットンの栽培や、絶滅危惧植物の保全など、様々な活動に取り組んでいる。
次代を担う子どもたちを支援する活動にも注力。主体は魅力化プロジェクトチームの生徒たちで、子どもや一人暮らしの高齢者らが集える場所を提供する地域食堂で、配膳の手伝いや子どもたちの学習支援などを行っている。
2025年7月29日、近くの小学校の児童クラブで、生徒企画の「子ども食堂」を開催。メニューの決定から運営まで、生徒たちが中心となって取り組んだ。この日はかき氷を提供。加えて、家庭クラブと連携してお面づくりや外遊び、クイズ大会などを実施。「楽しかった」と笑顔の子どもたちの言葉に、手応えを感じたという。
12月26日には、同校内で初めて実施する子ども食堂「もぐもぐいまなんKITCHEN」を開いた。メニューは「芋炊き」。生徒たちは同校の調理室で園芸クリエイト科の生徒が育てたサトイモや白菜を使って、芋炊きを調理するなどして準備を整えた。
当日は多くの児童が来校。「おいしい」と芋炊きを頬張る子どもたちとおしゃべりしながら交流。食後は学習会を開催。児童の冬休みの宿題を見てあげたり、わからないところはわかりやすい言葉でアドバイス。最後は校庭で元気いっぱい鬼ごっこを楽しんだ。
「芋炊き、おいしかった」「また参加したい」という子どもたちの言葉に、生徒たちは、地域に出ていろいろな人との出合いや、経験が重ねられる居場所になれば、と語り、次回の開催も計画中と話していた。
(2026年3月掲載)
佐賀県唐津市の早稲田佐賀高校の生徒が、世代間交流の場として「高校生喫茶」を構想。世代を繋ぐ「食」として、郷土料理「ずうし」を選んだ。
企画したのは「team生あんこ」の4人で、2025年春から課題活動として、「ずうし」など、同市厳木(きゅうらぎ)町の地域資源を生かした町おこしに取り組んできた。
ただ、県外出身の4人にとって「ずうし」は未知の料理。1960年代頃まで佐賀県内各地で食べられていた郷土料理で、地域や家庭によって作り方や具材は様々。そこで同年5月、地元新聞の投稿欄に「ずうし」を知る世代に情報を求めたところ、70〜90代の読者から手紙や電話で多くの情報が寄せられ、厳木では炊き込みご飯にして食べていたとわかった。また手紙の中には「復活してくれたら嬉しい」との声もあり、4人は情報提供者の助言を得ながら試作を繰り返して味を再現。高校生喫茶でおむすびとして販売する計画を考えた。
同年8月、「全国高校生プレゼン甲子園決勝大会」で、郷土料理「ずうし」を軸に新しい縁を結ぶ居場所を作る地域活性化案を発表。「最優秀賞兼文部科学大臣賞」を受賞した。
4人はここで止まらず、「ずうし」の商品化に向けて行動、地元の醤油醸造企業の協力を得て、レトルトの「ずうしの素」を完成させた。
2026年2月、「道の駅厳木」と総合スーパーマーケットで「喫茶生あんこ」と題し、「ずうしの素」と、この素を使った炊き込みご飯で握ったおむすびの販売会を開催。購入者からは「具だくさんでおいしい」「具材の香りがしっかりある」と大好評。
「沢山の人の支えがあって達成できた」という4人は、今後も出会いの縁と感謝を忘れず、世代を繋ぐ交流の場を創出していきたいと力を込めた。
(2026年3月掲載)
広島市立基町高校は、2022年、「基町高校PUSHプロジェクト」をスタートさせた。
「いのちを守る行動がとれる人を増やす」ことを目的とし、安全な学校づくり・地域づくりを目指すもので、メンバーによる「心肺蘇生法講習会」の開催、「AEDシート」(※和歌山県立熊野高等学校が開発・商標登録している「AEDハートフルシート」を参考)の製作と地域への配布、広報活動などを行っている。
「心肺蘇生法講習会」は、同校生徒や教職員、保護者を対象に実施。蘇生法について説明する他、ハート型の心臓模型を押して心臓マッサージの正しいやり方や、心停止した人の命を救う自動体外式除細動器(AED)の使い方を習得する。
参加者からは、「校内のAED設置場所まで走って取りに行き、救護活動するなど、実践的に学べた」「メンバーの正しい心肺蘇生法を広めたいという気持ちが伝わってきた」「とてもわかりやすく、勉強になった」と高評価。
2025年10月には、広島市議会で『AED使用による救命率の向上を目指して〜「安心・安全な社会づくり」のために高校生ができること〜』をテーマに発表。他校の協力を得て、倒れた場所と同じ階にAEDがあれば、誰でも素早く取りに行け、落ち着いてAEDを装着できることを確認。AEDを生徒が活動している場所に多く設置してもらえるよう、提案した。
さらに「AEDシート」の製作と普及活動についても言及。AED使用時に、倒れた人の胸の上にかけるAEDシートは、特に女性に使う際に肌を隠せるため、救助者もためらうことなく使用でき、救命率が向上するという。メンバーは「AEDハートフルシート」を開発した和歌山県立熊野高等学校の許可を得て、家庭クラブと協力して「AEDシート」として製作。地域の学校や駅などに寄贈している。
メンバーは、同校のサブモットー「継続は力なり」のもと、「命を守れる行動がとれる人を増やす」活動を続けていくと力を込めた。
(2026年2月掲載)
佐賀県立佐賀工業高等学校は、「地域で育てる心身ともにたくましい佐賀工業生〜地域の医療センターと連携した健康教育〜」をテーマに、令和7年度佐賀県がん教育総合支援事業に取り組んできた。同校が連携したのは佐賀県医療センター「好生館」。生徒たちは、同館の医師などから、性に関する指導講話やがん教育講話を受講した他、好生館を訪問し「がん患者会」に参加するなどして、がん教育・性教育・食育を総合的に学習してきた。
今回の活動を通して、「命の大切さ」や「支える力」を学んだ生徒たち。好生館の方々に感謝の気持ちを伝えたいと、課題研究で制作した本棚を寄贈することにした。
取り組んだのは、建築科の3年生6人。高さ65p、幅105p、奥行き45p、上下2段の木製本棚で、扉付きの上段の棚には充電ケーブルを通す穴を設け、本を入れたままでも簡単に動かせるよう、下段の底板にはキャスターを取り付けるなどの工夫も施した。
さらに、本棚の上部にはマスコットキャラクター「コウたん」を描いた掲示ボードを設置し、加えて学校が所有する3Dプリンターで作製したコウたんのオブジェも添えることで和やかな印象に仕上げた。6人は、「コウたん本棚」と名付け、令和7年12月に贈った。
「本棚を安心して利用してもらえるよう、3種のやすりを使って丁寧に角を削り、磨いた」という生徒たちに朗報が。好生館から感謝状が贈られたのだ。
令和8年1月26日に、6人は同校で開催された課題研究発表会で『「学びを力に、感謝を形に」〜コウたん本棚の制作を通して〜』をテーマに研究発表した後、贈呈式では、同館長から「本棚に込められた細やかな心遣いが、患者さんにも伝われば」と感謝状が手渡された。
(2026年2月掲載)
2026年1月16日、大分県立日出総合高校の機械電子科の3年生6人が、自分たちで製作した「防災ベンチ」を日出町中央公民館に贈呈した。
同校生徒は、地域に貢献するモノづくりとして、例年ベンチを作り、日出町などに寄贈してきた。
2024年度からは防災教育の一環で、グループごとに課題研究に取り組み、同科の生徒が座面が担架に、ベンチ下には防災用品が収納できる「防災ベンチ」を製作。同公民館に設置した。
2025年度、同校は文部科学省の防災教育モデル実践校の指定を受けた。6人は「地域防災」に役立つものを作ろうと、避難場所で活用できる新たな「防災ベンチ」を企画。2025年4月から取り組んできた。
今回考案したのは、普段は4人がゆったり座れて憩いの場となり、災害時には簡易トイレになるベンチ(幅約2メートル、高さ約40センチ)。
生徒たちは日出町危機管理室の助言を得ながら、改良を重ねた。簡易トイレには手すりを取り付けることができ、高齢者がラクに立ち座りができるよう配慮。ベンチ下にはトイレットペーパーが125個収納可能なボックスも設けた。また、ベンチの背もたれは、試作中、何度も座り心地をチェックし、最も快適な角度に設計するなどの工夫も施した。
贈呈式当日、町を代表して教育委員会委員長が感謝の言葉を述べ、「防災ベンチを作る際に学んだ知識や力を社会のために発揮してください」と生徒たちを励ました。
「災害時の避難場所ではトイレの数が足りないことを知り、簡易トイレとして使えるベンチを考えた」という生徒たち。簡易トイレに変形する実演も行い、この活動を通して防災意識を高めることができたと話していた。
(2026年2月掲載)
青森県弘前市は、全国的に有数な豪雪地帯として知られる。2026年1月30日に降った雪は148センチと、1月の積雪量として過去最高だった前年1月17日の126センチを超えた。
市では市民が快適に過ごせるよう、毎年除排雪体制を見直し、効果的な除排雪に努めている。しかし、それだけでは十分ではなく、市民に除排雪ボランティアなどの協力を求めるなど、持続的、継続的な除排雪活動の安定化を進めている。
2024年度には、高校生による道路除排雪ボランティアを試験的に行った。
活動を担ったのは、県立弘前南高校の野球部。野球教室や弘前城雪灯籠まつり、地域清掃などでボランティア活動を展開しており、部員たちは、いつも応援してくれる地域の人々への感謝の思いも込め、学校周辺の道路の除排雪に熱心に取り組んだ。
2026年1月24日、2025年度3回目の高校生による除排雪ボランティアが実施され、同校からは前年に引き続いての野球部と、男子、女子のバスケットボール部の部員たちが参加した。
市による早朝の除雪作業は、通勤・通学前の短時間で終わらせるため、玄関や車庫前などに寄せられた雪の処理は難しいという。
今回も学校周辺の道路の雪かきを担当した同校生徒たち。「通学路が狭くなっていると感じていた」と話し、市道や歩道の寄せ雪をスコップなどで削り、道路脇に積み上げて道幅を広くし、歩行者が少しでも歩きやすくなるよう汗を流した。
同校の生徒の中には長引く寒波と降雪で、通学も大変な状況になっているといい、生徒たちは「雪かきすることで地域の悩み解決に貢献できてうれしい」と話し、今後もみんなで力を合わせ、この冬を快適に過ごせるよう努めたいと、意気込みを見せていた。
(2026年2月掲載)
沖縄県立八重山農林高校のライフスキル科は、保育・調理を主として学習し、専門的、実践的な知識と技術を活かして、社会に貢献できる人材育成を目標としている。生徒も積み重ねた学びを地域に役立てようと、様々な活動を展開。2026年1月17日には、「八重農子ども食堂」を石垣市健康福祉センターで開いた。
1月17日は「おむすびの日」。1995年の同日に起きた「阪神・淡路大震災」の炊き出しで、被災者を支えた「おむすび」と「豚汁」に由来する日に、子供たちに振る舞われたのは、このふた品。食を通して地域と向き合う生徒たちの、思いが込められた献立だ。
今回の取り組みは、2025年10月の学園祭で得た収益金の活用法を考える中で、形に残る地域還元として発案され、企画・運営は2、3年生14人が担当。八重山こども食堂ネットワーク、石垣市などがサポートした。
生徒たちはフードプロデュース科の協力を得て、数日前から豚汁のスープは豚骨から出汁を取るなど、下準備を進めた。
そして当日、会場設営と調理を並行して進めた生徒たち。2チームに分かれ、おむすびチームは、地元農家から提供されたお米を使い、おむすび100個を。豚汁チームは鍋から離れず、量と味を何度も確かめ、100人分を用意した。
市の広報もあり、開店前には140人もの子供たちが並んだ。開店と同時に、生徒たちは笑顔で子供たちを迎え、約20分で配布を完了。子供たちからは「シャケが入ってる」「豚汁、おいしい」と好評で、「喜んでもらえて良かった」と生徒たち。「多くの協力があって実現できた」「準備から片付けまで、全部がつながっていた」と話し、今回の経験を、次に繋げていきたいと意欲を見せた。
(2026年2月掲載)
2025年に開催された『大阪・関西万国博覧会』を会場に行われた3つのビジネスコンテストに、和歌山県立熊野高校の「Kumanoサポーターズリーダー部」が出場。AEDシートの開発普及活動や新たなビジネスプランなどを発表し、10月10日実施の「関西NBCフェスタ2025」で、準グランプリを獲得した。
同フェスタは、「新化する起業家の育成と中・高校生を中心とした起業家予備軍への起業機運醸成」を目的としたビジネスプランコンテストで、同部ジオパーク班の部員たちが「麦わらストローで守る未来の海〜プラスチックごみ削減計画〜」と題し、発表した。
同班は、同校近くの志原海岸で行われた清掃活動と海洋ごみ調査に参加。多くのプラスチックごみが捨てられている現状を知った。
危機感を持った部員たちは、ライ麦の穂×茎を加工し、ストローとして再活用する「麦わらストロープロジェクト」を企画。材料となるライ麦は地元農家から提供を受けた。農家によると「ライ麦の麦わらは固くて丈夫。ストローの原料に最適」という。
部員たちは4ヶ月かけて麦わらを一定の長さに裁断。洗浄・煮沸消毒、乾燥作業を行い商品化。近隣の飲食店に配布した。洗浄すれば繰り返し使えること、紙ストローのようにふやけることも、匂いもないことなどを説明。実際に使ってもらったところ好評で、30本の注文が入った。白浜温泉旅館協同組合へは1000本納品することができた。
高校生ビジネスの目処がつき、「本当に嬉しかった」という部員たち。「麦わらストローを世界に広めるのが夢」と話し、少しでもプラスチックごみが減り、世界の海が美しい環境のもと、未来の子供たちに受け継がれるよう、今後も活動を続けたいと力を込めた。
(2026年2月掲載)