
世のため、人のために立派な行いをしている小学生・中学生達を紹介します。
子供達の活躍を、ぜひご覧ください。
最新のニュース
■ 団地の活気取り戻す 第一弾は夏まつりを盛り上げろ! 岡山県 赤磐市立山陽西小学校 4年生(山陽団地宣伝大使)のみなさん
■ 地元の祭への貢献活動復活 商店街に、しめ縄飾りつけ 長野県 佐久長聖中学校 3年生のみなさん
■ 絶滅危惧種サシバ調査で環境大臣賞 環境保全の大切さ発信、高い評価 鹿児島県 龍郷町立龍郷(たつごう)小学校 児童のみなさん
赤磐市立山陽西小学校の4年生25人は、3年次の総合的な学習の時間で「すごいぞ!赤磐!」をテーマに、地域を様々な角度から調査。山陽団地内の古墳、特産の桃やひかりの実プロジェクト、山陽団地が人口減少や高齢化で、かつての賑わいを失っていることなどを学び、学習発表会や他校との交流授業で発表した。
4年次は、これまでの学びを活かして、山陽団地活性化に寄与したいと、地域のマップやパンフレット作成などを計画。こうした4年生の取り組みを応援しようと、2025年6月、市は児童たちを「ひかりの実プロジェクト・山陽団地宣伝大使」に任命した。
宣伝大使最初の活動は、7月19日に団地内の弥生公園で開催される「さんよう夏まつり」を彩る「ひかりの実プロジェクト」のサポート。
「ひかりの実プロジェクト」とは、大好きな人の笑顔を果実袋に描き、中に入れたLEDライトの明かりで、たくさんの笑顔が浮かび上がるアートプロジェクト。山陽団地では2023年から取り組んでおり、同校児童の参加は今回が初めて。
7月4日、1、2年生41人と「ひかりの実」を作製。同13日、夏まつりのスタッフや地域住民と一緒に、用意した約700個のひかりの実を弥生公園の樹木に取り付けた。
夏まつり当日は、ひかりの実ブースで来場者に作り方を教えた他、山陽団地もりあげ部のブースでは、チラシを配るなど大活躍。
さらに8月24日には、公園に取り付けたひかりの実の収穫と解体作業を行った。児童たちは「大変なこともあったけど、楽しかった」「これからもみんなでアイデアを出し合い、地域のためにできることを見つけて、団地を盛り上げていきたい」と話していた。
(2025年9月掲載)
長野県佐久市の岩村田地区で、例年7月中旬の週末に開催される「岩村田祇園祭」。室町時代から600年以上続く歴史と伝統を誇る祭として知られ、本神輿のほか3基の大人神輿、女神輿や約100基の子供神輿が町内を荒々しく練り歩く様は圧巻で、毎年多くの観光客が訪れる。
2025年は7月19・20日に行われたが、その準備として、同5日に、神輿が通る岩村田商店街にしめ縄を飾る作業を、佐久長聖中学校の生徒たちが手伝った。
同校の生徒は、祇園祭翌日に清掃活動を実施してきたが、2020年、新型コロナ感染拡大で祭が中止になったことを機に取り止めていた。
祭は2023年から再開されており、今回、同校が実行委員会に「また一緒に祇園祭を盛り上げたい」と提案し、準備作業に3年生有志13人が参加することになった。
当日は午前6時から作業を開始。生徒たちは実行委員と約600メートルもある商店街のアーケードに「しめ縄」を張り、「紙垂(しで)」をしめ縄に取り付けた。
生徒たちはメンバーから「しめ縄」が、神の領域と現世を隔てる結界となり、不浄なものが入らないようにする役目を果たすこと、「紙垂」は、清浄で神聖な空間を示し、雷光を象徴し豊作を願う意味もあるという説明を聞き、一層丁寧な手つきで作業を進めた。
参加した生徒は、先輩が携わってきた地元の祭に「6年ぶりに関わることができてうれしい」「しめ縄の意味も知り、飾り付ける作業も楽しかった」と話す。
実行委員は、熱心に手伝ってくれた。商店街も夏祭りの雰囲気が出てきたと感謝し、伝統に触れることで、子供たちが地元愛を深めるきっかけになればと、願っていた。
(2025年9月掲載)
鹿児島県奄美大島の龍郷町立龍郷小学校が、2025年度の野生生物保護功労者表彰で環境大臣賞を受賞した。
同島で越冬するタカ科の絶滅危惧種「サシバ」の渡りや生態調査、環境保全の重要性を発信する活動が高く評価された。観察・調査は全児童15人で実施しており「表彰は嬉しかった」「これからも探求活動を続けたい」と意欲を見せる。
同校は2006年から環境学習の一環として、渡りをするチョウ「アサギマダラ」のマーキング調査に取り組み、その生態や飛行ルートなどの観察を続けており、2017年に同じ環境大臣賞を受賞している。
サシバの調査は2023年からで、電柱や枝などに止まっているサシバの様子などを観察してきた。また、サシバ研究に取り組む団体や大学と連携。2024年、同校で越冬するサシバに、専門家がGPS(全地球測位システム)を取り付け、渡りの本格的な調査を実施。同年3月22日、「龍郷小」と名付けられたサシバは奄美大島を飛び立ち、四国、淡路島を通り、4月1日、繁殖地の新潟県妙高市に到着。7月13日に妙高市を離れ、長野県信濃町、岡山県倉敷市を経由して10月11日に龍郷小学校に帰ってきた。調査に参加した児童たちは「ちゃんと戻ってきてすごい」と感動していた。
調査観察に加え、児童たちは繁殖地の長野県木島平村立木島平小学校や、ツルの越冬地である出水市立鶴荘学園の児童生徒とオンライン交流学習、地域住民への成果発表などにも取り組んできた。さらに、2025年10月、奄美大島の宇検村で開かれる国際サシバサミットで、活動発表を行う予定で、児童たちは「サシバを守ることは、自然環境を守ること」「環境保全の大切さを広めたい」と力を込めた。
(2025年7月掲載)