北海道帯広農業高等学校
(高等学校/公立/共学/北海道)
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北海道 北海道帯広農業高校 食品科学科小麦班のみなさん
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北海道東部、十勝地方のほぼ中央に位置する帯広市に、今年創立91周年を迎える北海道帯広農業高校がある。開校以来、「礼儀・協働・勤労」の校訓の基に「農と食と環境」の実学教育を展開するとともに、「礼儀正しく、進んで学び、思いやりのある生徒」の育成に努めてきた。生徒も、同校の歴史と伝統に培われた精神を理解し、日々の学習や部活動だけでなく、地域との交流や社会貢献活動にも生かしている。 今年の3月31日には、食品科学科小麦班の生徒が、東日本大震災の被災地に贈る義援金を集めようと、自分たちで栽培した小麦を使って手作りしたパンを、帯広市役所内の売店でチャリティー販売を行った。 同班の生徒は、昨年から授業の一環として、市内のパン屋さんが店舗横の畑で栽培している春まき小麦「ハルユタカ」の種まき時から参加。総合実習の時間や放課後を利用して、草取りなど畑の管理を担当している。昨年は現在の3年生が栽培し、8月に約50キロの小麦を収穫した。 今回チャリティー販売したパンは、この小麦を使って、パン屋さんの指導を受けながら、一緒に考案したハート形のパンを製作。“帯広から真心を届けたい”と「まごころパン」と名付けた。 「まごころパン」は、石臼びき全粒粉の生地に、十勝産の牛乳と生クリームを練り込んだ牛乳パンで、生徒は一つひとつ心をこめて仕上げ、307個を用意した。 そして31日、市役所内の売店前には、生徒の想いに賛同した市民が販売開始前から長い行列を作り、わずか26分で完売した。 パンを購入した市民は「私にもできることをしようと思ってパンを買いに来た」「今回の活動は、高校生にとってもいい経験になると思う」と話していた。 北海道では修学旅行などで東北地方を巡る学校も多く、チャリティー販売に参加した生徒も中学生のときに訪れた思い出の地。それだけに「被災地の人に真心を届け、少しでも役に立ちたい」と力を込める。 小麦班の生徒は、「今回の活動は、地元のパン屋さんやNPO、市役所内のショップなど多くの人の協力で実現できた」と感謝していた。 なお、「まごころパン」の売上金4万6050円は、全額、被災地への義援金として贈られることになっている。 |
| (2011年5月) |

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雪に覆われる北国の冬。その自然の雪を活用できないか?と研究を重ねてきた高校生たちがいる。北海道・帯広の帯広農業高校農業土木課の自然エネルギー研究会だ。 同研究会では今年から、農業土木科主任の吉田教諭の呼びかけで、生徒7人が雪を利用した野菜貯蔵庫の実用性を研究してきた。3月に学校内に積もった雪を集め、4月からは木材と断熱材を使って貯蔵庫の作製が始まった。そして5月、雪の冷気で野菜を貯蔵する「雪室」が完成した。そして5月の28日には貯蔵能力を確かめるための実験も開始された。 「雪室」は縦1.8メートル、横3.6メートル、高さ2.4メートル。厚さ約10センチの断熱材ポリスチレンフォーム保温材で囲まれ、内部の温度は2〜4度、湿度はほぼ100%に保たれている。雪室内に冷蔵用の雪を入れたため貯蔵部分は4平方メートルほどだが、そこに生徒たちは白菜やレタスをはじめ約11種類の野菜を入れてみた。野菜は古くなると水分が抜けてしまうため、数日ごとに重さを量り鮮度を調査するという実験だ。雪室は、一般の冷蔵庫の野菜貯蔵室に比べ湿度がほぼ100%ということで、高い貯蔵能力が期待されるという。 今回の「雪室」の完成と実験結果7月の学校祭で発表されるが、生徒たちの努力と研究は、きっと素晴らしい結果を見せてくれることだろう。また、実家が帯広市内で畑作農業を営む研究会会長の高田哲也君は「しっかり機能することがわかれば、実家でもきっと役に立つはず」と意気込みを語っている。 |
| (2002年7月) |
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