|
1938(昭和13)年、現神奈川県立小田原高校内に小田原夜間中学校として開校した私立相洋高校。以来72年、「質実剛健・勤勉努力」の校訓のもと、徳育に力点を置き、礼節を重んじ、規律正しく「節操を曲げない崇高な精神の強さ」と、「したたかにたくましい健康」を養成し、「悩み苦しみながらも勇気をもって困難に立ち向かって行くために多くの力を結集する大切さ」をもって学習に励み、「真心に満ち溢れる」青少年の育成に努めている。 生徒も、試み、創り、体得しながら、進んで真理を探究する態度を養い、知・徳・体の調和のとれた人格の形成を目指している。日々の学び、部活動はもちろん、文化祭でのチャリティ募金をはじめとする福祉・奉仕活動にも献身的に行い、地域からの評価も高い。 6月19日、20日の両日にわたり、同校山岳部の生徒が清掃富士登山を実施した。 7月1日の山開きを前に、「多くの登山者に、気持ちよく富士山を登ってもらおう」と訓練を兼ねた清掃登山を企画し、今回は現役部員13人、OB16人、顧問3人の32人が参加した。 19日は須走(すばしり)5合目を正午に出発。部員らは、登山道の両側50メートルに広がり、ペットボトルや瓶・缶類などを拾っては土のう用の袋に回収しながら同日午後4時半、7合目の山小屋「太陽館」に入った。7合目までは雪も少なく、樹林地帯の清掃も行う事ができた。その結果、ドラム缶サイズの大型ポリタンクやトタン板、鉄パイプ、ペットボトル、空き缶、登山靴の靴底など、約240キロものゴミを回収した。 そして、この後部員らは、強風が吹く中、雪上訓練を行った。 20日は午前1時すぎに山小屋を出発。頂上を目指したが、7合目半ばで雪解けの水が滝のように流れる状況に。さらに8合目以上は残雪が凍っているうえ、突風が吹く悪天候となったことなどから、安全確保のため全員引き返した。 清掃登山に参加した生徒は「世界遺産登録を目指す日本の名峰、富士山にゴミを捨てないでほしい」と強く訴え、今後もゴミ回収に力を入れていきたいと話していた。 同部顧問の教諭は「今回は冬山未経験の1年生も標高3千メートルを経験した。北アルプスを訪ねる夏合宿に向け、高度順化の準備ができたと思う」と語ると共に「富士山だけでなく、もっと自然を大切にしてほしい。ゴミを持ち込まないでほしい」と、登山者をはじめ人々の自然環境に対する意識向上を願っていた。 今回の山岳部の部員らによる清掃登山活動は、良き師・良き友との出会いを感謝し、常に師弟同行のもとに、人間的なふれあいを深め、互いに励まし、協調しあっていく人間関係を育成しながら、学校・家庭・地域社会との連帯を密にし、社会奉仕への献身を忘れないように努める同校の教育成果の、優れた一例といえるだろう。
|
| (2010年7月) |

|