佐久平総合技術高等学校(臼田キャンパス)
(高等学校/公立/共学/長野)
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2002年の夏、長野県南佐久郡臼田町に「家具の病院」が誕生した。「大切な家具をまた使えるようにしてもらえてうれしい」と、地元でも大評判のこの病院は、長野県臼田高等学校インテリア科の生徒たちが、授業で学んだ技術を地域の人々のために生かそうと、ボランティアで始めたもの。 8月、臼田町の広報誌に「家具の病院、開業」のお知らせを載せたところ、すぐに6件の依頼が舞い込んだ。3年生30人が週二回の授業を利用して修理に取り組んでおり、生徒の一人は、「古いものを直すことが好きだし、直った家具を喜んで使ってもらえるのが何よりうれしい」と、この活動に参加する意義を感じているようだ。 依頼主に付き添われて入院する家具は様々だが、中には信州の工芸品で、桜木全体を彫り模様とする軽井沢彫りのイスや鏡台などもある。 町内に住む同校の卒業生が、家具の病院に修理を頼んだのは、15年ほど前に壊れてしまった軽井沢彫りのイス二脚。20年ほど前、軽井沢に住んでいた頃、知人がまだ使える状態で捨てようとしていたのを譲り受けたもの。完成時期は未定だが、インテリア科には軽井沢彫りの授業もあり、こうした難しい依頼にも応じられるとか。 また、まだ幼かった子どもが使っていた思い出の品というこのイスのように、どの家具にもそれぞれ物語があり、修理する手も自然に丁寧になるそうだ。「後輩たちにこんなに一生懸命直してもらえるなんて」と、修理の様子を見学に訪れたそのOBは、感謝の言葉を述べていた。 臼田高校では、2000年から学校全体で地域貢献活動に取り組んでおり、生徒から「家具の病院」開設の相談を受けた担当の柳沢利一教諭は、「修理の依頼主は家具に愛着を持っている。そのことを活動を通じて学び、将来の家具づくり、ものづくりに役立ててほしい」と話している。 今も依頼の申し込みが相次いでいるという「家具の病院」は、2003年3月まで受け付けている。問い合わせは同校(電話:0267-82-2035)まで。 |
| (2002年11月) |
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