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コメどころ山形県、中でもおいしいお米の産地と知られる置賜地方に、県立置賜農業高校がある。農業をベースに「支え合う心豊でしあわせな社会」の創造をめざす同高の生徒は、日頃の学習や部活動などを通して、ボランティア活動など多彩な社会貢献活動を実施している。 今年の1月15・16日には、演劇部員23人が東京・町田市の市立鶴川第二小学校、成瀬中央小学校、本町田小学校の3校を訪問し、「食育」をテーマにした創作子どもミュージカルを公演。子どもたちに食の大切さをアピールした。 同市の3校と置賜農高との交流は、08年度から3校の米飯給食用に置賜農高が生産したお米を使用することから始まった。 3校は共に5年生が理科の授業で稲をバケツで栽培する「バケツ稲」を行っており、このことを知った同高がその苗を提供。また、昨年12月3日には、同高の生徒代表がアイガモのひな4羽をつれて訪問し、食育講座を実施しており、今回の演劇部の公演も、こうした交流の一環で行われることになった。 同部は07年2月から「食育」を主題とする子どもミュージカルを創作・公演している。地元小学校を中心に、年間10数回もの公演を行い、地域での評価は大変高いものとなっている。その目的は「食や農を学ぶ農業高校生として、学習成果を地域に伝えたい」「食育ミュージカルの創作・公演により、子どもたちに食や農の大切さを知ってもらいたい」「活動を通して、たくさんの人たちとつながりたい」などで、今回披露したのは2作目となる「合い言葉は?もったいない!」。 ストーリーは、飢えに苦しむ銀河系の星マータイ星から、地球に仲間たちの飢餓を救う方法を見いだそうと二人の留学生がやってくる。しかし彼らの見たものは、有り余る残飯や食べ物を粗末にする地球の子どもたちの姿。二人は、遙かマータイ星でお腹を空かしている弟や妹への思いを歌う。それを聞いた地球の子どもたちは、自分たちの行いの間違っていたことを悟る、というもの。 部員は美しい歌、楽しい歌、悲しい歌やテンポの良い踊りで、約一時間にわたって熱演。3校合わせて約1700人の児童を感動の渦に巻き込んだ。 観劇した小学生は「マータイ星のように、飢えに苦しむ国がある。残さず食べることの大切さを実感した」と話す。部員も「このミュージカルを通じて、もったいない、の意味や食の大切さを理解してくれるよう、一生懸命演じた」「子どもたちみんなが目を輝かせて観てくれた。いつも以上にすばらしい舞台を披露できたと思う」と、笑顔を見せていた。 なお、公演の合間には、部員と同行した食育プロジェクトの生徒がチラシを配布した他、米プロジェクトのメンバーが同高農産物を販売。保護者から大好評で、またたくうちに完売した。
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| (2009年2月) |

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