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愛知県の北西部に位置する尾張旭市。愛知県森林公園、城山公園、小幡緑地などの公園が多いことから、「ともにつくる元気あふれる公園都市」をキャッチフレーズとする同市に、県立旭野高校がある。同校は、この数年、生徒の進学実績の向上、部活動における全国大会出場などの活躍により、実績ある「文武両道」の公立進学校として知られている。また、各部活動の生徒による旭駅周辺、公園などでの清掃活動や、音楽部、茶華道部、合唱部、EMC(軽音楽)部などによる福祉施設での音楽会やお茶会などのボランティア活動も積極的に推進しており、地域社会から高い評価を得ている。 昨年の12月4日には、1年6組の生徒40人が、ホームルームの時間に点字を使った絵本作りに挑戦した。 きっかけは、授業で、障害者との「共生」のために不可欠な交流やコミュニケーションを図るには、点字や手話、要約筆記などが必要なことを学んだことから。そこで生徒の間から「自分たちも、実際に点字による本を作ってみよう」「完成した本は、図書館や福祉施設に贈り、目の不自由な子どもたちに楽しんでもらおう」との提案が出され、クラス全員で取り組むことになった。 当日は、同市緑町のボランティア点訳グループ「あかね会」の指導のもと、文字が裏表逆になる「鏡文字」という手法を学び、イギリスの絵本「ちびうさ クリスマス!」の点字絵本作りに挑戦した。 今回の点字絵本づくりは、タグペーパーというシールが張られた用紙に、専用の針とボードを使って点字を打ち、そのシールを絵本に貼って仕上げる。 生徒は当初、どう針を打てばいいのか戸惑った様子だったが、あかね会会員のアドバイスを真剣に聞き、みな懸命になって針を動かしていた。 1年6組の生徒による点字絵本は、約2週間かけて完成。その後、図書館などに贈られることになっている。 点字に取り組んだ生徒は「難しいと思っていた文字も、自分で打ち込むと親しみがわく」「クラスみんなで作った点字絵本を、目の不自由な子どもたちが楽しんで読んでくれたら嬉しい」と、笑顔で話していた。 旭野高校生徒の積極的なボランティア活動や今回の点字絵本作りは、「知性ある社会人」「品格ある教養人」「気力ある生活人」の育成を目標とする同校の日頃の教育が、生徒一人ひとりの心にしっかりと根付いていることの証だろう。 |
| (2009年1月) |
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