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2010年に創立100周年を迎えた千葉県立旭農業高校。県下唯一の単独農業高校として、開校以来、地域に信頼される魅力ある学校づくりを推進してきた。生徒もまた地域のリーダーとなるべく、確かな学力、豊かな心、健やかな体を育み、知・徳・体の調和のとれた人材に成長するための努力を重ねている。 地域貢献活動にも熱心に取り組んでおり、生活科学科生徒が旭市内の保育園や幼稚園の園児、小学校の児童などを対象に取り組んでいる「食育推進活動」もそのひとつだ。 食育活動は、同科の2年生5人が結成した「食育研究班」を中心に研究活動を進めている。同研究班が市内の園児を対象に行ったアンケートでは、ピーマンやニンジンを嫌いな野菜に挙げる子供たちが多かった。そこで5人は、子供たちが野菜を自分の手で栽培から収穫、調理までを体験すれば、野菜嫌いを克服するきっかけになるのでは、と考え、今年度は、同校近くの旭市立中央第一保育所の5歳児45人と一緒にミニニンジンを栽培することに。そして5月に種まきし、3ヶ月後の8月に収穫した。 同月24日、学校に5歳児を招待。5人の生徒は、園児には内緒で、自分たちで刻んだニンジンやピーマン入りのパンケーキを用意していた。パンケーキにすれば野菜が甘くて食べやすくなると考えたからだ。 当日、園児は自分らで育てたミニニンジンをおろし器ですりおろし、生クリームに混ぜて作った“すりニンジン入り生クリーム”をパンケーキに付けて食べると、子供たちは「おいしい」「甘い」と笑顔に。 試食の途中で、生徒がクイズ形式でパンケーキにニンジンやピーマンが入っていることを種明かしすると、フォークを持つ手を止めてしまう子もいたが、最後は全員で「これからはニンジンやピーマンをがんばって食べます」と元気よく答えていた。 研究班の生徒は「みんながおいしそうに食べてくれたのでうれしかった」と話し、「途中でピーマンが入っていることを教えたら、残した子もいた。今後さらにみんなで考え、工夫していきたい」と意欲を見せていた。 なお、今年の10月27日には、生活科学科の生徒8人が市立滝郷小学校を訪問。3年生18人を対象に、栄養バランスの取れた食事を心掛けるよう呼び掛ける食育活動を行った。この日は、栄養バランスを分かりやすく分類した3色食品群についてイラストやゲーム形式で説明。「バランス良く食べて元気な体をつくってください」と生徒が締めくくると、「緑の野菜をちゃんと食べるようにしたい」「嫌いな食べ物をなくしたい」と、多くの児童が答えていた。 同校では2年前から県の食育ボランティアに登録しており、その主体となって研究活動している生活科学科生徒の、今後の活躍が期待されている。 |
| (2010年11月) |

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