宇都宮工業高等学校
(高等学校/公立/共学/栃木)
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 「ISO14001」(環境マネジメントシステム)の取得など、生徒会を柱に全校挙げて環境問題に取り組んでいる栃木県立宇都宮工業高等学校。ゴミの分別・削減はもちろん、地域との環境交流や環境目標の設定・実行、資源ゴミ回収、節電・節水、再生紙の利用、プルタブを回収して車椅子と交換など、多彩な活動を実践している。 その中で、自然環境・人間環境に関する活動や研究を行っている土木研究クラブの生徒が、去る10月17日に、タイのバンコクで開催された「第三回アジア太平洋・水文(すいもん)学および水資源に関する国際会議」に出席。水質浄化や啓発活動など、同クラブのこれまでの取り組みついて発表した。 参加したのは同クラブの三年生、3人。6つのサブテーマが設けられた同会議の中で、3人が世界に発表したのは「教育」がテーマのセッション。ブースには、間伐材などを自分たちで焼いて作った炭を利用する河川浄化活動や、小学校などを訪問し、子供たちを相手に行ってきた自作の「環境紙芝居」活動などを、英文ポスターにして、会場に訪れた人々に説明した。基本的に英語でのやりとりだったが、「他の国々では、高校生が小学生と交流する啓発活動は珍しいらしく、いろいろと質問された。拙い英語での説明だったが、理解してもらえたと思う」と、笑顔。 世界から水問題の研究者が集まるこうした国際会議で、高校生が発表するのは極めて珍しく、今回の会議でも同校の土木研究クラブのみだった。参加した生徒は、「レベルの高い会議で、本当に勉強になった」「海外に来てみて、改めて日本の良さを知った」という。 今回の発表は、顧問の教諭が会議の事務局に応募し、審査に合格したことで実現したもの。会議にも同行した教諭は、「遠くから見つめるだけだったが、生徒は皆きちんと応答していて心強かった。日本の高校生が環境対策に真剣に取り組んでいる姿を、世界の人々にアピールできたと思う」と、クラブ員のたくましく成長した姿に目を細めていた。 なお、宇都宮工業高校は、10月20日に、平成18年度「リデュース・リユース・リサイクル推進功労者等表彰」で、『内閣総理大臣賞』を受賞。同校のこれまでの環境に対する長年の取り組みが、改めて高く評価された受賞といえるだろう。 |
| (2006年12月) |

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栃木県立宇都宮工業高校の土木科の生徒達がつくる土木研究クラブが、炭を使ったユニークな方法で川や池の水質浄化に取り組み、大きな成果を上げている。 液体や気体を吸着する炭の特性を利用したもので、すでに宇都宮市街地の中心部を流れる釜川で実験。設置後10日間で水に含まれる物質量を表す電気伝導度(EC:水中の物質量が少ない、つまり水がきれいなほど伝導率は良くなる)と水質汚染の度合いを示す科学的酸素要求量(COD:水中の汚濁物質を酸化剤で科学的に分解するときに消費される酸素量を示し、数値が高いほど汚濁が著しい)が、それぞれ約10%減少する効果が確認されている。 この釜川での成果をふまえて、同校では、昨年の秋から栃木県都賀町白久保の公園「つがの里」の池の浄化に取り組んでいる。 土木研究クラブの1年生17人が、10月15日に「つがの里」を訪問し、炭を池に沈める作業を行った。使用したのは、都賀町の民間業者が無償で提供してくれた竹炭で、水の流入口と流出口にネットに入れた炭を約80袋(1袋約6kg)を設置した。 同クラブ顧問の粂川高徳教諭は「炭が水質浄化に寄与するのはデータを見ても明らか。詳しい浄化の仕組みや、より効果的な方法などを探るとともに、不純物を吸着した後の炭を山林に返すなど、炭の循環利用もこれから検討したいと話している。自然素材の炭を使用した水質浄化の研究が、生徒達の手によって、どんどん進められていくことを期待したい。 |
| (2002年2月) |
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